名前ビーフィーターズ、72ウィザード

【そんな名前だったっけ?の木曜日】ビーフィーター

ビートルズの渡米公演を見て感激したジムがバンドを組もうと決意し、当初ジェット・セットを名乗っていたフォークっぽいトリオにdsを加えて64年の秋にデビュー。World Pacificというレーベルから出たシングルは極めてビートルズっぽい音でしたが、彼らのルーツであるフォーク・ミュージックが色濃いものでした。この時点でフォークロックと呼ばれる言葉はなく、成功しなかったこのシングルの後、Columbiaに移籍。スタジオミュージシャンに手を借りて録音したディラン曲が一大センセーショナルを巻き起こすのです。この時点でバンド名はバーズに変わっていました。

https://www.youtube.com/watch?v=SKptLcMaSOc

[UK72]【英国ロック72年の70曲】18・Ball Park Incident / Wizzard(Harvest)

バーミンガムのザ・ムーヴは解散間際にエレクトリック・ライト・オーケストラと改名するのですが、ジェフ・リンと音楽的な対立でロイ・ウッドはバンドを去り、ビッグ・バンド的なロックンロール・オーケストラのウイザードを結成します。やってる事はひどく真っ当なのに奇抜なメイクと衣装のおかげで、見た目でグラム・ロックに数えられます。基本はオールディーズ的なロックンロールを現代的に蘇らせたロックンロール・リヴァイヴァルで73年には大ヒットを連発して大ブレイクする事になります。シングルとアルバムを分けてるので実験的な作風のアルバムは要注意。"Ball Park Incident"は、72年のウイザードのデビュー・シングルで全英#6まで上昇。動く姿がフツーに見れる本国とラジオから流れる音だけで判断する日本の違いというか良さをしみじみ感じるのは、動いてる姿見たらまず聞こうとは思わない(すいません)からです。

https://www.youtube.com/watch?v=DTcWN4jj--A

【金曜はキンクスのキ】4・How Are You?

続いてLondon時代で「Think Visual」('86)も結構聞いた記憶あります(レンタルで)。クリッシー・ハインドとの別れを歌ったシングルの”How Are You?”はホントにキンクス?という感じのポップ曲で、まあ時代の流れかなあと思います。そんなにやな感じはしない。

www.youtube.com

72クーダー、寺田十三夫、JS

[US72]【米国ロック72年の70曲】4・Money Honey / Ry Cooder(Reprise)

60'sにはタジ・マハールとのライジング・サンズを経てセッションを開始したライ・クーダーはスライドgの名手であり、アメリカーナと今では言われる古き良きアメリカの伝統音楽を現代的に蘇らせる作業をソロでは行っています。一連のソロは学究的な色合いが濃く、ちょっと親しみにくい部分があるのですが、72年の「Into The Purple Valley」はそこそこポップ感覚もあります。”Money Honey”はドリフターズのカヴァーで途中の強力なスライドと女性voの掛け合いがカッコイイ。

https://www.youtube.com/watch?v=-UoGPJSy4MU

[名曲リレー]【名曲リレー687】have#3

■Have You Seen The Stars Tonite / Paul Kantner & Jefferson Starship('70)

マーティ・バリンの死の報道は残念でした(その前に手術ミスで半身不随みたいなニュースも)。すでにポール・カントナーも鬼籍に入ってるんで、あの頃のJAのメンバーではグレイスだけなんだなあと思うと胸が痛みます。ジェファーソン・スターシップの名前が初めて使われたのがポール・カントナーのソロ「造反の美学」でした。ここからの"Have You Seen The Stars Tinite”はポールとグレイスがユニゾンで歌う力強いメロディーが印象的なナンバー。ジェリー・ガルシアのsteelが浮遊感たっぷりです。

https://www.youtube.com/watch?v=WaRlmClmEy8

【和ものの水曜日】寺田十三夫

00'sの喫茶ロックの時代に再評価された人で、僕は全然知りませんでした。MGMレーベルが契約した日本人第1号アーティストだそう。ウエストコーストっぽい音のアルバトロスも含め、まだまだ聞いたことない物がたくさんあるなあと思いました。この"旅に出よう"は73年頃のシングル?昔はシングルがつべにありましたがラジオ音源のライヴしかありません。

同時代の日本のフォークに比べると、なんて乾いたことよ!

https://www.youtube.com/watch?v=-ahO6uePipY

サード・アンクル,72コチーズ

【火曜はカヴァー曲のカ】Third Uncle

バウハウスは”Ziggy Stardust”のストレートなカヴァーもやってたんでイーノの「Taking Tiger Mountain」に入ったこの曲をカヴァーしたのも驚きはなかったのです。

https://www.youtube.com/watch?v=sILbx5xbwPY

[UK72]【英国ロック72年の70曲】17・Up And Down / Cochise(United Artists)

70's初めの英国ロックのトレンドに一つに米西海岸のルーツロック志向がありました。ストーンズの様に独自に完成させてしまったものは稀で、多くの英バンドは基本ストレートな模倣なのですが、英国人らしいアイデンティティーが幸いしてかからっと明るい感じにはならず、湿った土の味わいを持ったバンドが多かったものです(よく言われるところのイギリスのアメリカ)。とにかく人がいなくてsteel-gで、セッションにあちこち借りだされるB・J・コール(steel)や後にプロコル・ハルムのミック・グラバム(g)、後にフォーリナーのリック・ウィルス(b)をフィーチャーしたコチーズの3枚目で最終作の「So Far」では、まるでポコの様な演奏を聞かせます。

https://www.youtube.com/watch?v=ENrjsIzveNU

パンター女、フロイド、ラズベリーズ

【月曜の女たち】ジャン・パンター

ジャン・パンター(Jan Panter)は、60's半ばのUKガール・シンガーですがファズgがうなる66年の”Scratch My Back”(Pye)はちょっと知られてるかも。コーラスにはブレイカウェイズが参加して盛りたてます。prodはフリークビート界では有名なマーク・ワーツです。今となってはこの頃の英ガールズはおばさんくさいルックスの人が多いのですが、珍しくセクシー系です。

https://www.youtube.com/watch?v=L3bD9My71KE

[名曲リレー]【名曲リレー686】have#2

■Have A Cigar / Pink Floyd('75)

フロイドと言えば「狂気」よりも「炎」の人なんで、この”Have A Cigar”は印象深いです。ゼッペリンの3枚目で名前のみ知られていたロイ・ハ―パーがvoを担当する、ブルージーなロックンロール。歌詞の中で「誰がピンク君かい?」というフレーズが出てきますがこれは米Harvestのお偉方の、バンドを前にしての実際の発言だとか。

https://www.youtube.com/watch?v=tbdpv7G_PPg



【米国ロック72年の70曲】3・Come Around And See Me / The Raspberries(Capitol)

クリーヴランドで結成されたラズベリーズは、元祖パワーポップとも言える音ですけど、モコモコした音とエリック・カルメンのメロウな方向に行きたがる作風(”Go All The Way”なんてイントロのあの感じで最後まで行けばいいのに~と何度思ったことか!)が邪魔をして、大好きとは言えません。と書きつつメロウな”Come Around And See Me”は好きなんで、なんか自分でもよくわかりませんが、ビートルズビーチボーイズのいいところを取り入れたこのバンドのファーストは素晴らしいのです。ただウォーリー・ブライソンがいてこそのカルメンが引き立つ感じもありますが。

https://www.youtube.com/watch?v=QobbUwSu1RQ

72サバス、イル・ヴォーロ、タイラー

[UK72]【英国ロック72年の70曲】16・Snowblind / Black Sabbath(Vertigo)

バーミンガム出身のブラック・サバスは黒魔術的なイメージでデビューしたへヴィ・ロックです。70'sの全盛期に来日がなかった事から当時の日本での評価はあくまでもハード・ロック・ファン限定となってましたが、意外にも2枚目以降アメリカでもトップ20入りする作品を連発しています。4枚目「Vol.4」には"Changes"と言う美しい曲がありますけど、ドラッグの事を歌った"Snowblind"が代表曲でしょう。僕が洋楽を聴きはじめた70's後半には、周辺ではサバスはあまり聞かれてなくて、とにかく「重い」とか雑誌に書かれててビビりながら聞いた覚えありますが、感覚的に「重い」と言う事がわからず、後になってこれがへヴィ・ロックということか、とわかった次第。

https://www.youtube.com/watch?v=0S7VFpDyWIU

[ユーロ]【ニチヨーロピアン】イル・ヴォーロ

イタリアのイル・ヴォーロは、キング・レコードのユーロ・ロック・コレクションの1枚を聞かせてもらった覚えはありますが、なんとなくよかったのでCD化の際に買いました。イル・ヴォーロは、Numero Uno(ヌメロ・ウーノ)というイタリアのレーベルのスタジオ・ミュージシャンによって結成されたとてもテクニカルなバンドです。メンバーはアルベルト・ラディウス(g,vo)、ガブリエーレ・ロレンツィ(kb)、マリオ・ラヴィェッツィ(g,vo)、ジャンニ・ダッラーリオ(ds,vo)、ヴェンチェ・テンペラ(p)、ボブ・カッレーロ(b)の6人組。その辺には全く疎いので覚書きになりますけど、久々に聞いても濃い味の演奏が聞かれます。情熱的としかいいようがない過剰な演奏表現はやりすぎると嫌味ですけど、ギリギリの線で抑えられています。邦題も"一匹の蚊の如く"とか"テニス靴のシンフォニア"とか"睡魔"とかなかなか印象的。ユーロ・ロックの多くが英国プログレのコピーから始まっていると考えれば、イル・ヴォーロの場合ジェネシスあたりでしょうか。そしてなんといってもこのジャケットがインパクトありますね。

https://www.youtube.com/watch?v=5CtFlLsSqsI

[名曲リレー]【名曲リレー685】ever#3

■Have You Ever Seen The Rain / Bonnie Tyler(')

CCRの有名曲は無数のカヴァーがあります。どうしてもオリジナルは越えられ(るはずが)ないので、なぞるようなカヴァーが多いのですけど、なぞりながら自分らしさを出そうとしてるものもあります。ボニー・タイラーの83年のカヴァーは割と健闘してる感じです。

https://www.youtube.com/watch?v=sH8oSVs_spg

72ラマタム、リンダ

【米国ロック72年の70曲】2・Heart Song / Ramatam(Atlantic)
ブルーズ・イメージのマイク・ピネラ(g,vo)やジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスのミッチ・ミッチェル(ds)が結成した大型ハードロックバンド、ラマタムのファーストはトム・ダウドのprodでマイアミのクライテリア録音でした。弾きまくる美麗の女性エイプリル・ロートン(g)の派手なプレイが耳に残るこのアルバムは、上り調子だったAtlanticの勢いを感じます。トミー・サリヴァンの吹くfluteで始まるジャズっぽい印象の"Heart Song"も基本線はハードロックで、2曲目にこういうタイプの曲を持ってくるのは実に心憎い演出です。まるでジェス・ローデンの様にソウルフルなvoですが、ピネラでしょうか? このファーストの後、ピネラやミッチェルは辞めロートンとトミー・サリヴァンを中心としたラインナップになってゆくのです。

https://www.youtube.com/watch?v=mSiT32Vz2Vg

[名曲リレー]【名曲リレー684】ever#3

■If He's Ever Near / Linda Ronstadt('76)

それまで一部でした知られていなかった新進sswのカーラ・ボノフ作品をいきなり3曲取り上げたリンダ・ロンシュタットの「風にさらわれた恋」の中の3曲の1つ。一番地味なこの曲ですが、味わい深い可愛い曲です。

Linda Ronstadt "If He's Ever Near" - YouTube

キンクス、72スティーラーズ

[kink]【金曜はキンクスのキ】3・Do It Again('84)

Arista時代最後の「Word Of Mouth」からのシングルでした。ザ・フーストーンズもそうですが60'sからやってる連中は昔からずっとおんなじスタイルなわけではなく、その時代時代でトレンド(なのかどうかわかりませんが)を取り入れた自分たちの音にしています。80'sのキンクスはセールス的に大きな成功を収めつつ。ビギナーを振り向かせ、玄人もリスペクトする様なロックンロールをやってましたが、ちょっとマンネリに感じてしまったのかもしれない1枚でした。時代はエレポップからUKソウルに移る時期、ちょっと昔くささも漂うロックンロールです。dsはボブ・ヘンリット(元ルーレッツ)に交代しました。

https://www.youtube.com/watch?v=Lqil8_JFCVU

【英国ロック72年の70曲】15・Late Again / Stealers Wheel(A&M

スコットランドポール・マッカートニーと言われたジェリー・ラファティ(元ハンブルバムス)とジョー・イーガンをフィーチャーしたスティーラーズ・ホイールは、リーバー&ストーラー(この伝説的な60'sのソングライター・チームは何故かプロコル・ハルムもprodしてます)のprodで72年にデビュー。親しみやすいメロディーのナンバーに交じって、スリム・チャンスにも通じる土くさい味わいの曲もあります。イギリス人のザ・バンド好きがこういうところでもあらわれてる感じ。ヒット曲"Stuck In The Middle With You”もいいですがharmoniumのイントロが印象的な"Late Again"を。ただラファティ&イーガン以外のメンバーが皆辞めバジャーやストローブスに参加した為セカンドは二人で作られました。

https://www.youtube.com/watch?v=WXI4P8chzJA

[名曲リレー]【名曲リレー683】don't#3

■Don't You Ever Learn / Todd Rundgren('74)

初トッドがソロとしての集大成的なライヴだった「Back To The Bars」だったことがベスト的な選曲もあって後にすごく役にたったのでした。まだ高校生だったし、少ない小遣いの中で買った2枚組をそれこそ元をとる気分で聞きまくったものですから。スタジオ・ヴァージョンは2枚組「Todd」に入ってます。この曲バックはユートピアではなく、ジョン・ミラー(b)とケヴィン・エリマン(ds)のリズム隊にラルフ・シュケットとムーギーのkbという布陣。

https://www.youtube.com/watch?v=Mr4cxSSpJbM

名前デイヴィーJ72イーグルス

【そんな名前だったっけ?の木曜日(新)】デイヴィー・ジョーンズ

変名シリーズです。いろんなパターンがありますが、まずは若い頃は本名に近い名前でやってて、ブレイクしたときは芸名だったというパターン。
デイヴィー・ジョーンズさん(モンキーズの人じゃないです)のおそらく最初期らへんの音源は65年のマニッシュ・ボーイズでしょうか。Parlophoneから出たシングル、このあとデイヴィー・ジョーンズ&ザ・ローワー・サードという名義でも同じようなタイプのモッズ的なR&Bのシングルを出してます。このあとPyeと契約してデイヴィッド・ボウイーという芸名になり、RCAに移籍してグラムロックのアイコンとなって…(以下略)

https://www.youtube.com/watch?v=GsuZycK3zNc

【米国ロック72年の70曲】1・Most Of Us Are Sad / Eagles(Asylum)

では72年の米ロックはどうだったのかというと、sswの勢いがヒットチャートにも反映、MORに近いものからルーツ系の人まで様々な自作自演の人たちが登場する一方、南部や西海岸の音楽が注目されたのもこの頃。そこらへんが商業的に取り込まれてくるのにまだ時間がかかるので、イメージ戦略よりもこの時点では音楽で勝負、というところでしょうか。デイヴィッド・ゲフェンというやり手が、Asylumというレーベルを作ってAtlantic配給でスタートさせたのもこの年でした。今ではその音楽活動にビジネスの要素以外見出すことは難しい(クリスマス向けに告知されたばかりの愛情のかけらもない高価なボックスセットを見れば一目瞭然でしょう)イーグルスのデビュー作もAsylumの最初のリリースの中の1枚でした。わざわざロンドンまで出かけグリン・ジョンズのprodで、残響感の強い音作りをしたのも新鮮で、すぐに皆真似る様になったものです。LAのバンドというイメージですが各地(テキサス、ミシガン、ネブラスカ、フロリダ)からLAで一旗揚げようと集まった面々でした。ヒット曲ではないですがグリン・ジョンズの仕事がよく出た霧の中のサウンド"Most Of Us Are Sad"は、ランディ・マイズナーが歌います。

https://www.youtube.com/watch?v=z1fka_Ow0M4

[名曲リレー]【名曲リレー682】don't#2

■Don't Send Flowers / Sheena Easton('80)

シーナ・イーストンのファーストは80's初めの英国ショービズ的なよく作られたポップスでとてもよく聞きました。元キャラヴァンのデレク・オースティン、パイロットのビル・ライオール、ヘッドストーンにいたペーター・ヴァン・フッケなど英ロックの人たちが食いつなぐためにスタジオ仕事として参加。1曲目に入ったのが"花は贈らないで"でした。珍しい来日公演のライヴがつべにありました。なんとこの曲セイラーのフィル・ピケットが書いたものでした。今知りました。
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72トラピーズ RC

[UK72]【英国ロック72年の70曲】14・You Are The Music / Trapeze(Threshold)

ムーディー・ブルーズのThresholdからデビューしたトラピーズは初期は、親方を真似たシンフォニック・スタイルでしたが、2枚目「Medusa」でトリオとなりシンプルなハードロックになっています。「連動」という邦題が付いた3枚目「You Are The Music…We're Just The Band」は最高傑作で、グレン・ヒューズのファンキーなvoをフィーチャーした隙間だらけの(ほめてます)ハードロック。メロウなバラード”Coast To Coast”ではロッド・アージェントのel-pが聞かれるなど、メロウな曲もありますが、ここではシンプルに徹したタイトル曲を。ヒューズはこの後ロジャー・グローヴァーの後任としてパープルに参加しますが、提示した加入条件に「歌えること」があったそうです。メル・ギャレー(g)も、ジューダス・プリーストに加わったデイヴ・ホランド(ds)ももう故人です。

https://www.youtube.com/watch?v=XayBcNf0yxI

【和ものの水曜】RCサクセション

RCの歌の少年っぽい歌詞世界は大好きで、口汚く怒る世界とはまた別です。一番好きなのは「Please」に入った"体操しようよ"ですね!
このフェード・アウトのエンディングがまたいいんだ。

https://www.youtube.com/watch?v=AGYmniJ36yg

メリンダ、カナバンド

[カヴァー]【火曜はカヴァー曲のカ】Come Away Melinda

オリジナルはハリー・ベラフォンテでジュディ・コリンズやウィーヴァーズも取り上げた反戦歌なのだそうですが、何故かユーライア・ヒープがジャケットが強烈なデビュー作('68)で、その後UFOも70年のファーストで取り上げています。個人的にはこのUFOヴァージョンが捨てがたいなあ。この頃はマイケル・シェンカー以前のミック・ボルトンという人がgを弾いてます。

https://www.youtube.com/watch?v=vWSKzDP4U9g

[カナダ]【カナダからの手紙~カナディアンの50曲】50・Acadian Driftwood / The Band('75)

最後はザ・バンドと決めてましたが、"同じ事さ"(名邦題)でゆくかも考えましたが、こっちで。acadiaとは北米東海岸の極北、米メイン州とカナダの国境近くの地名で、かつてフランスからの移民を中心に町が作られましたが、アメリカ独立前治めていた英国とフランスの間で所有権をめぐって18世紀に諍いが相次いでその結果住民たちは移住を余儀なくされたという悲しい歴史があります。さらにこの移民の一部は南のニュー・オーリンズ周辺に渡ったそうで、ケイジャン(Cajun)の語源はこのあたりのあるのだとか。ザ・バンドの「南十字星」に入ったこの曲は歴史に翻弄された移民たちを流木(driftwood)に例えたドラマで、カナダ人がメンバーの4/5を占めたザ・バンドらしい曲です。リック・ダンコ、リヴォン・ヘルム、リチャード・マニュエルの3人のvoが歌い継ぎ、悲しげなムードをたたえた名曲であります。歌詞の後半でニュー・オーリンズに渡った移民が洪水の後、再び故郷を目指すあたり泣かせます。こちらのサイトに歌詞の事が詳しく書かれています。http://nagi1995.hatenablog.com/entry/2017/06/23/185747

https://www.youtube.com/watch?v=VBTDdaCEY2k

72ギャラガー、バッファロー

[UK72]【英国ロック72年の70曲】13・In Your Town / Rory Gallagher(Polydor)

72年のロリー・ギャラガーと言うと「Melody Maker」誌の人気投票でアルヴィン・リー(3位)、クラプトン(2位)を抑えて1位に輝いた頃で、傑作ライヴ盤「Live In Europe」もリリースされています。ジェリー・マガヴォイ(b)、ウィリー・キャンベル(ds)を従えたトリオでの演奏で基本線はブルーズ・ロックですがmandolinをフィーチャーしたトラッド風味のものもあります。"In Your Town"ではスライドもたっぷりフィーチャー。

https://www.youtube.com/watch?v=vLELMi8hgUs

[名曲リレー]【名曲リレー681】baby#3

■Baby Don't Scold Me / Buffalo Springfield('66)

バッファロー・スプリングフィールドのファーストの初回盤に入ってて、”For What Its Worth”のヒットで差し替えられたかわいそうな曲。特にクオリティが低いとは思えないスティルス作のロックンロールです。ビートルズが海を渡ってLAに届いていろいろなものが加えられ、減らされて、新しいものが生まれた西海岸のビートものです。

https://www.youtube.com/watch?v=n6_YgzJHF3Q

ホーム、ノースコット

[カナダ]【カナダからの手紙~カナディアンの50曲】49・Girl From The North Country / Tom Northcott('68)

トム・ノースコットといえばバーバンク・サウンドならではの人工的に着色された様なプロダクションの初期のシングルが有名なヴァンクーヴァー出身のsswです。このディランの"北国の少女"のカヴァーはレニー・ワーロンカーとリオン・ラッセルのprodになります。

https://www.youtube.com/watch?v=Ir4RbbK9ziY

[名曲リレー]【名曲リレー680】baby#2

■Baby Friend Of Mine / Home ('72)

ウィッシュボーン・アッシュに加わるローリー・ワイズフィールド(g)がいたホームは、カントリーロックと紹介される事が多いのですが、むしろアッシュ・フォロワー的なところもありますので、ローリーの参加は納得でしょう。西海岸風のものから古典的な英国ロック風味の物まで多彩で、このセカンド「Home」が一番バランスが良いのでは。3枚目「Alchemist」ではややプログレっぽくなります。

[https://www.youtube.com/watch?v=ZfU-gFD95GE:

72ストーンズ、ジャクソンB、コッカー曲

[UK72]【英国ロック72年の70曲】12・All Down The Line / The Rolling Stones(Rolling Stones/Atlantic)

72年のストーンズはどうだったかというと、米南部憧憬路線を確立させた「Exile On Main Street」をリリース。今では70'sのストーンズの大傑作として評価されて入るものの、当時はこの2枚組の濃厚なヴォリュームを持てあましたファンも多かったそうです。所謂スワンプ・ロック、カントリー・ロックを吸収したうえでのストーンズサウンドには英ロック的なものはなかなか見出しにくいのですけど。70's初期のトレンドのひとつだった英国人による疑似米南部展開は「Layla」、「Alone Together」とこのアルバムによって完成したのでしょう。とりわけミック・テイラーの参加が大きかったのです。

https://www.youtube.com/watch?v=gEj3jvAcjCw

[名曲リレー]【名曲リレー679】somebody#3

■Somebody's Baby / Jackson Browne('82)

「リッジモント・ハイ」をこよなく愛する僕としてはこのジャクソンが出てこないPVは涙ものであります。「Late For The Sky」あたりを愛するジャクソンファンにはこんなポップソング書きやがって~という感じなのかもしれませんが、ボブ・グロウブのbassラインを耳で追う楽しさもありました。

www.youtube.com

【土曜はジョー・コッカーが教えてくれた曲(新)】1・Hello Little Friend

80'sに入って失速しますが、70'sのジョー・コッカーは無敵のパワフルな青眼ソウル・シンガーでした。そしてリンダ・ロンシュタットロッド・スチュワート同様「いい曲発掘人」だったわけで、70'sクラシック・ロックの結構な部分はコッカーのカヴァーで知ったのでした。というわけで「火曜日」と趣向は同じなんですが、進めます。ジョー・コッカーとは深いつながりのリオン・ラッセルの、これはマーク・ベノとやってたアサイラムクワイアの未発表音源をリオンの成功後、Shelterがリリースした便乗商品「Asylum Choir II」('71)に入った”Hello Little Friend”です。コッカーのはセカンド('69)に入ってましたんでリオンの新曲という扱いだったんでしょうね。

https://www.youtube.com/watch?v=0nvg7kCRVgY

ニック・ギルダー、ハードウェイ

[カナダ]【カナダからの手紙~カナディアンの50曲】48・Hot Child In The City / Nick Gilder('79)

78年というと元々はニッキー・チンとのコンビでグラム系のソングライターとしてして売っていたマイク・チャップマンが、prodした作品が次々に当たる(ブロンディー、エグザイル)という現象が起きてましたね。スウィーニー・トッドというカナダのグラムロック・バンドでブライアン・アダムスと一緒にやってた事もあるというニック・ギルダーの"Hot Child In The City"は78年に#1となった大ヒット曲で、ちょっと中性的な昆虫を思わせる風貌の人です。

https://www.youtube.com/watch?v=d02k10Bz6ro

[kink]【金曜はキンクスのキ】2・Hard Way('75)

ライヴ盤「One For The Road」に入ってたんでてっきりArista時代だと思ってたらRCA時代の最後の1枚「Schoolboys In Disguise」('75)からでした。キャッチーなパワーポップ路線ですが、これがArista時代では骨太のハードロックになってゆくのが面白いです。某船長がミクを使ってカヴァーしてましたっけ。

https://www.youtube.com/watch?v=CLdyVmIzeug

【木曜は81年もの】スクイーズ

[1981]【木曜は81年もの】スクイーズ

スクイーズをやれというオファーもありましたが、僕が知ってるスクイーズはこの81年の「East Side Story」のみ。ジュールズ・ホランド脱退に伴い、ウォーム・ダストやエースにいたヴェエテランkbのポール・キャラックが参加。彼が青眼な歌声を聞かせる"Tempted"がヒットしました。アルバムはコステロデイヴ・エドモンズがprodでクレジットされてました。いつも書くけど主人公のティーンエイジャーの少女たちが車運転しながらカ―ラジオから流れて来たこの曲を一緒に歌う楽しいシーンがあったのは「リアリティ・バイツ」でした(ウィノナ・ライダーも懐かしい)

https://www.youtube.com/watch?v=vZic9ZHU_40