myself#2

チューダー・ロッジ

チューダー・ロッジ

■Help Me Find Myself / Tudor Lodge
かつてスパイロジャイラ、メロウ・キャンドルと共に英フォーク(ロック)・ファンの間で3美神ともてはやされていたのがチューダー・ロッジです。変形6面ジャケが有名なファーストはVertigoから71年にリリースされ、CDの時代になって割と早い時期に復刻されたのはやはり需要があったからなんでしょう。リンドン・グリーン(vo,g)、ジョン・スタナード(vo,g)に紅一点のアン・スチュワート(vo,g,p,fl)が加わったトリオで、トラッド派とは全く別のカジュアルなカレッジ・フォーク的なサウンドです。それでも管弦楽器奏者をフィーチャーしたものではクラシカルなムードですが、アメリカナイズされたカレッジ・フォークっぽいものが好み。スチュワートがNYから渡英してきたという背景が他の美神に比べて洗練度違います。
この"Help Me Find Myself"は軽やかなハーモニーが魅力のベストトラックです。

これは最近の姿、なんとリンディスファーンのカヴァー。

Boyle,Gary(ゲイリー・ボイル)


■The Dancer('77)
ゲイリー・ボイルは、インド系英国人のgtrでブライアン・オーガーやアイソトープでの仕事で知られた人。77年にリリースされたファーストソロ「The Dancer」(Gull)は、折からのクロスオーヴァーフュージョンのブームもあって幅広く聞かれた1枚でした。それはジャズロックという狭い枠を飛び出した内容だったからで、オーガーに捧げられたハービー・ハンコックの"Maiden Voyage"やアール・クルー風、ウェス・モンゴメリー風と評されたナンバーもありました。ディスコっぽい印象すらあるタイトル曲は、アイソトープのスティーヴ・ショーン(b)とゾウ・クロンバーガー(kb)、サイモン・フィリップス(ds)、ブランドXのロビン・ラムレー(kb)とモーリス・パート(perc)、ロッド・アージェント(kb)が参加した名演。ショーンのケレン味たっぷりなbassソロ、ブランドXの職人パートによるゴング的なperc、セイレーンの様なマギー・パートのスキャットなど聴きどころ満載。


アイソトープとのBBC音源では、バグルズジェフ・ダウンズ(kb)も参加。

Brickell,Edie,& New Bohemians(イーディー・ブリケル&ニュー・ボヒーミアンズ)

日本ではエディー表記だけどこっちの方が慣れてるんで…確かピーター・バラカンのラジオで知ったアーティスト。テキサス出身のブリケル率いるフォーク・ロックでいかにも80's後半の音。あの頃はこういうのが救いだった… 今気づいたけどウェールズのRockfield Studio録音。prodのパット・モランはNeonのスプリングのvoだった人。#7まで上がった"What I Am"もデビュー作「Shooting Rubberbands at the Stars」('88,Geffen)も当時はよくかかってた。

Shooting Rubberbands at the St

Shooting Rubberbands at the St

Bram Tchaikovsky(ブラム・チャイコフスキー)

パワー・ポップの仕掛人

パワー・ポップの仕掛人

ブラームスチャイコフスキーを合わせたこの奇妙な芸名は、モーターズのgtr。78年に脱退後、元ヘヴィ・メタル・キッズのキース・ボイス(ds)らと同じ名前のバンド、ブラム・チャイコフスキーを結成。Raderから"Girl Of My Dreams"('79,#40)をヒットさせている。典型的なパワー・ポップ