■Aardvark ('70)
アードヴァーク(紙ジャケット仕様)
2〜3年前に紙ジャケで再CD化されたデラム・ノヴァのヘヴィ・オルガン・ロック、アードヴァークの唯一の作品は70年のリリース。gなしのkb,b,ds,voの4人組。プログレというわけではないが、レスリー・スピーカーを通さずに(通してるものもあるが)ノイジーなソロを聞かせる曲では、ハードロック風、いやこれはやはりオルガン・ロックだ。スティーヴ・ミリナーという人は、ほとんどこのアードヴァークで終わってる人のようだが、いくつかの曲では激しく、また美しいソロを取る。思い出すのはジョン・ロードだったりするけど。ベストはオープニングの"Copper Sunset"。
所有してるのは最初のCD化となったエジソン盤(下北沢から始まった80'sのプログレ系中古屋、エジソンが立ち上げたレーベル。現在のベル・アンティーク(マーキー)がその流れを継いでいるか)から興したRだけど。仁蔵さんthanx。
=====================================================================================
■American Gothic ('72)*
デヴィッド・アックルズはどういう人なのかよくわからない。Rolling Stone誌でも高評価だったので買ってみたが、さっぱり。そもそもロックではないなあ。リリースはエレクトラ。当時エレクトラ在籍アーティストによる過去のエレクトラ在籍アーティストのトリビュート盤「ルバイヤート」にもアックルズの曲はカヴァーされていた。
====================================================================================
a■Bananamoon ('70)*
b■Good Morning ('76)*
Good Morning
c■Now Is The Happiest Time Of Your Life ('77)
d■The Owl & The Trees ('?)
ソフト・マシーンの創設者であり、ゴングの精神的支柱だったデヴィッド・アレンの音楽は、いろんな言葉で表現されるけど、一言で言えば広い意味でのサイケデリックだろう。aはアレンのソロだけど、ゴングのアルバムとしても認識されている。bは脱退後マジョルカ島の地元バンド、ユーターピとのもの。ビクターから完全限定盤として出た日本盤LPを所有。思えばヴァージンから出た唯一のソロだった。07年にアルカンジェロより紙ジャケで再発。cはその続編だが牧歌性では前作に劣る。dはジャケットが印象的のみ。
THE OWL AND THE TREE
====================================================================================
a■Idlewild South ('70)
b■Eat A Peach ('72)
c■Brothers & Sisters ('73)*
d■Wipe The Windows、Check The Oil、Dollar Gas ('76)
e■A Decade Of Hits ('91)
f■Filmore Concerts ('92)
g■Live At The Atlanta International Pop Festival ('03)
Live at the Atlanta International Pop Festival
デュアン・オールマンが生きていた時期、ディッキー・ベッツとグレッグ・オールマンの双頭バンドとなった時期、再結成後のアリスタ時代、そしてウォーレン・ヘインズ、デレク・トラックスをフィーチャーした現在、といろいろな時期で微妙に音は違うものの、オールマン・ブラザーズ・バンドは、デッドと同じくジャム・バンドの始祖であり、南部を代表するバンドであることは間違いない。初めて買ったのは廉価のcだけど相当前から手元にない。この軽さは今はどうも苦手。初来日は仕事の後に行ったので大半は眠ってしまったけど、フィルモアのライヴを初めとする長尺の曲は、この手のものが苦手な僕も最近ではあまり長さを感じさせない。今一番聞くのはgかな。bの拡大版もリリースされた。
=====================================================================================
■An Anthology ('72)*
デュアン・オールマンのソロではなく、死後に出た主にセッション・マン時代の名演を収めたもの。よってサザン・ソウル系のシンガーの作品が多い。大学時代、上京しての「買い付け」の際、吉祥寺のディスク・オーツカ(レコ袋が印象的だった)で買った覚え。カウボーイの曲が聞きたかったから。
=====================================================================================
a■Laid Back ('72)*
Laid Back
b■Gregg Allman Tour ('74)
c■Playin' Up The Storm ('77)
d■Searching For Simplicity ('97)
e■One More Try An Anthology ('97)
バンドのkb奏者でありシンガーである、グレッグ・オールマンのソロ。aは「ゆったりした中に緊張感がある」という音楽のジャンル(かつて「ニュー・ミュージック・マガジン」紙上で恒例の論争があった)の名前にも流れたくらい影響力があった1枚。cはややフュージョン風味もあり(ニール・ラーセン、ベックマイヤー兄弟が参加)。eはデモ中心のコンピ。初期にはジャクソン・ブラウンの習作を多く取り上げているが、それがここで日の目を見た。珍しいところでは松田優作の遺作となった「ブラック・レイン」の主題歌もグレッグだった気がする。オーケストラ付きのライヴ盤bはちょっとがっかり。