Who Knows Where The Time Goes / Judy Collins

ジュディ・コリンズという人もなぜか敷居が高かった。僕の虎の巻のひとつ、「ローリング・ストーン・レコード・ガイド」(講談社)では、フォークシンガー、アートシンガー、ポップシンガーと分けられてて、それが難解なイメージを増強させた恐れだ。
実際はじめて聞いたのは、なんかの中古LP買って、おまけについてた(中に入ってたのだ)”サムディ・スーン”のシングルだった。その曲が入ったこの「Who Knows〜」はスティヴン・スティルス(g)、クリス・エサリッジ(b)、ジム・ゴードン(ds)、バディ・エモンズ(steel)、ヴァン・ダイク・パークス(p)らが参加した、フォークロック色濃いもの。先のローリング・ストーンの本では、見事に★5つになっている。タイトル曲は、サンディ・デニー作のフェアポート・コンヴェンションのナンバーで、曲の良さに助けられてはいるが素晴らしい。カヴァーでは、レーナード・コーエンを2曲(うち1つが”電線の鳥”)、インクレディブル・ストリングス・バンドとディランを1曲ずつ取り上げている。特に後者、ディランの”Poor Immigrant”は、ゆったりとしたカントリー・ロックで、エモンズのスティールが心地いい。リリースは69年。
コリンズの清楚な歌声が満喫できる1枚。退屈なフォークソングだから(フォーキーではない)という理由で避けてたのは、ジョーン・バエズも同じだが、くしくも共に某ももいろ管理人の推薦で聞くようになったのだ。コリンズの場合は、ヴァレリー・カーターがいたハウディ・ムーンの”クック・ウィズ・ハニー”をとりあげてる事がきっかけだった。

Who Knows Where the Time Goes

Elektra、740332−US