Try Some Buy Some / Ronnie Spector

Finyl2005-03-16

someつながりで。
僕はどっちかと言うとクールな感じの涼しげな声が好きなのだけど、例外もある。ヴェロニカ(ロニー・スペクター)の声は、ベチャッとした涼しげとは対照的な感じ。かつてタツローの番組(「サウンド・ストリート」)で散々洗脳されたので、いつしか一番好きなガールシンガーはロネッツのヴェロニカになってしまった。ただアブコがフィレスの音源をCD化するまでは、全世界的にロネッツの音源はちゃんとした形では聞けなかったのだけど。
さて最近は「殺人容疑者」にまでなってしまった、フィル・スペクター夫人として、ロネッツで音楽キャリアのピークを迎えたヴェロニカだけど、フィレスが閉鎖後、A&Mでシングルを出した後、アップル・レーベルで残した唯一のシングルがこのトライ・サム・バイ・サム。ジョージ・ハリスンの曲で、ジョージとスペクターのprod。リリースは71年で、ジョージの「オール・シングス・マスト・パス」の翌年だった。僕の持ってるシングルは、残念ながらピクチャー・スリーヴなしだけど、さすが英アップルのオリジナルシングル、音圧がすごく、初めて聞いたときはビックリした。同じオケを使ったジョージの「Living In the Material World」のヴァージョンよりも、やっぱりヴェロニカの声がいい。B面の”タンドーリ・チキン”もジョージ作で、これまたノヴェルティっぽい楽しい曲。共に未CD化で、いつの日かアップルアンソロジーが出れば、入るはず。
このあと、73年にはブッダからシングルをリリース。この辺のポップな曲もかつてCD化されてたけど、悪くない。ビリー・ジョエルがヴェロニカを意識して書いたと言う”さよならハリウッド”を77年にシングルで出しているが、これにはEストリート・バンドのクラレンス・クレモンズのsaxをフィーチャー。