22■■オール・ザット・ジャズ('79米)

監督:ボブ・フォッシー
主演:ロイ・シャイダージェシカ・ラング、アン・ラインキング
ミュージカルを苦手としてる僕が、ボブ・フォッシーと聞くだけで引いてしまうが、純然たるミュージカルではないとの事だったので、見てみた。フォッシー(87年死亡)の自伝的な作品で、シャイダー演ずるブロードウェイの振付師ジョー・ギデオンがフォッシーの東映であるのは明らか。ダンスシーン(エロい)を多く含むが、このギデオンの仕事(と女性関係)に賭ける情熱と体を蝕む病魔との闘いを、一種のファンタシー風にも、ドキュメンタリー風にも撮った一種の実験作でもある。ラインキングは、フォッシーの愛人でもあった人で、シャイダーの愛人役はハマリ役。元妻にリーランド・パーマー、デボラ・ゲフナー、エルザベット・フォルディ、スー・ポールと女優陣(ほとんどこれ1作の人ばかり、おそらくは舞台関係だろう)が充実。他には、ジョン・リズゴー、クリフ・ゴーマンら。カンヌではパルムドールを受賞し、この年のアカデミーでは、音楽、美術、衣装、編集の4部門をゲット。ミュージカル嫌いの僕をもねじ伏せるこの映画の魅力は、またNYという街の魅力だったりして。冒頭でジョージ・ベンソンが歌う”On Broadway”が流れてそれがまた絵にあってるのだ。
オール・ザット・ジャズ [DVD]