Gold Plated / Climax Blues Band

Gold Plated (Reis)
たまにはこういうのを。RhinoやSundazedと並んでマニアックな再発レーベル、Varese Sarabande傘下から今年出たばかりの再発CD。旧邦題は「黄金の一撃」。
クライマックス・ブルーズ・バンドというとゴリゴリのシカゴスタイルのホワイト・ブルーズ・バンドとして60'sから活動している英国のバンド。サヴォイ・ブラウンがハードロックに、フリートウッド・マックポップロックに、時代の流れで移行してゆく中、CBBもまた緩やかにファンキー路線へ移行。73年の「FM/Live」で一区切りをつけた彼らは、「Senses Of Direction」(’74)以降、レゲエやファンクを取り入れた独自のスタイルを展開し、アメリカのチャートでもヒットを記録するようになった。ピート・ヘイコックのブルージーなgとコリン・クーパーのsaxの絡みは、本格的なブルーズ・ファンにはいかにも薄味だけど、僕ぐらいはちょうどいい。かつてBlue Horizonというレーベルを立ち上げた、白人ブルーズの巨匠、マイク・ヴァーノンをprodに迎えた「黄金の一撃」でも、ディスコっぽいナンバーがあったりといろいろだが、大ヒット(#3)したCould’nt Get It Rightのちょっとこもったブルージーな感じが心地いい。いかにもラジオから流れてきたらグッときそうなメロディだ。”Mighty Fire”、”Rollin’ Home”では、闇を引き裂くようなgがカッコいいし、まるでリトル・フィートのようなおおらかな大陸的な広がりを感じさせる”Extra”などがおもしろい。これは英BTMが原盤だが、この後Warner Brosに移って、AOR的な展開を見せる。80年の”I Love You”のヒット(#12)は有名だが、78年の「Real To Reel」には”Fallen In Love”という名曲を残している。