■■■柔らかな頬(上・下):桐野夏生(文春文庫)

柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)柔らかな頬〈下〉 (文春文庫)
カチッとした結末でない分、モヤモヤ感が残るが、特に女性の、心に潜む闇や心の暗い森を描かせたら、天下一品の桐野だけに一気に読ませる。失踪した娘を追う母と余命いくばくかの元刑事の話。後半でそれぞれが夢を見るシーンがすごい。