Love Has Got Me / Wendy Waldman


Collector's Choice Musicから再発された、ワーナー時代のウェンディ・ウォルドマンの諸作。CD化はうれしいし、本人の解説も付いているが、ジャケットのプリントが雑で、物によってはクレジットがぼけて読めない。この辺はオリジナルレーベルからの再発じゃない悲しさかな・・・
さて73年のファーストはやはり格別な出来。ニコレット・ラーソンやジェニファー・ウォーンズと並んで「声」だけで振り向かせるものがある。prodはチャールズ・プロトキン。ブリンドル時代の盟友、アンドリュー・ゴールド、ケニー・エドワーズ、カーラ・ボノフがそろってコーラスに加わった曲もある(”Train Song”はブリンドル時代のレパートリーという)し、マリア・マルダーがカヴァーして有名になった”Gringo En Mexico”(ここではUCLATLAN・マリアッチ・バンドをフィーチャー)、”Vaudeville Man”といった曲もある。フォークにルーツを持ちつつ、アコースティックでアーシーな音楽性は、同時代のsswの中でも異色だった。ラス・カンケル(ds)、リー・スクラー(b)、ジム・ホーン(sax)、スティーヴ・ファーガスン(p)らが参加。”Natural Born Fool”ではカレン・アレクサンダーもコーラスで参加している。