Gypsy Symphony / Wendy Waldman


74年の2枚目。1枚目がRolling Stone誌など、評論化筋で高い評価を受け、ウェンディ自身は同じスタッフで録音したがったけど、prodのチャック・プロトキンの意向で、南部マッスル・ショールズ録音となった。初の南部行きで、道中の飛行機に乗った際の不安をライナーで語っている。ロジャー・ホーキンズ(ds)、バリー・ベケット(kb)、デヴィッド・フッド(b)、ジミー・ジョンソン(g)、ピート・カー(g)らが参加し、後でLAで録り直した部分もあるが、ソウル〜ゴスペル的なニュアンスの作品に相成った。それがウェンディに似合うものなのかは良くわからないけど、彼女自身はあまり気に入った作品ではなかったようだ(ライナーのコメントの量が物語っている)。
ただ”The Good Love”のゴスペル風のムードはそれまでにないもので、なかなかいい。カントリー・ロック的な”Northwoods Man”ではdobroも聞こえる。一番有名なのは、マリア・マルダーに取り上げられた”Mad Mad Me”だろう。