LA Turnaround / Bert Jansch


セレクト仲間のとしひこさんに、バート・ヤンシュのレアな1枚「LA Turnaround」(Charisma:CAS1090-UK,'74)を聞かせてもらった。実はペンタングルもバート・ヤンシュにも詳しいわけでなく、-英国人のヤンシュがカリフォルニア録音したこと、-ジェシエド・デイヴィスが参加した曲があること、-prodがマイク・ネスミスなこと、からイギリスのアメリカ的なものかなあ、と何となく想像してたのだけど、いやはや傑作です。
モンキーズというよりも、僕にとってはカントリー・ロッカーのネスミスがprodした英国人というと、エレクトラ時代のイアン・マシューズを思い出すけど、ヤンシュをどうして手がけたのか、そこらへんの経由は不明。お抱えのsteel奏者、レッド・ローズが加わった曲は、ユルユルのカントリーロックテイストが英国古来のメロディに乗っかってなんとも不可思議な世界をかもし出す。この辺は英国人steel奏者、BJコールが参加した英国ロック作品に、哀愁とか郷愁を感じる僕なら文句なしにひれ伏してしまうようなもので、あのFresh As A Sweet Sunday Morningのイントロが流れ始めた時の、いてもたってもいられない感じ!
バックには、クラウス・ヴーアマン(b)、ダニー・レイン(ds)、バイロン・バーライン(fdl,mand)、ネスミス(g)らが参加。Open Up The Watergateには、ジェシ・デイヴィスが参加。ちょうどジーン・クラークの「ホワイト・ライト」でのプレイをほうふつさせる泥くさいスライドを聞かせる。名演。Of Love And Lullabyは、イワン・マッコールのあの曲を思わせる。としひこさんがブログにてベストトラックと評したThere Comes A Timeは、ゆったりとしたナンバーで、控えめながらsteelのシャワーとでもいうべき、ローズのプレイは、steelセレクトに入れたかった!
インストも2曲あり、こちらはダニー・トンプソンprodのパリ録音という。元FBBのバーラインが加わったCluck Old Henはどことなく暗めな、英国のバッファロー・スプリングフィールド的な音。