デニー・ドハーティー

■Waiting For A Song / Denny Doherty
Waiting for a Song
ママス&パパスにあっておそらくは一番地味な存在だった、デニー・ドハーティーは解散後ダンヒルからユルユルの(ほめてます)ソロがあったけど、2枚目が出てたとは知らなかった。Paramount傘下のEmberというレーベルから74年にリリースされた本作は、ママ・キャス(この年の6月に死亡するのでおそらくは最後の録音)とミッシェルの元メンバーがコーラスで加わっている。全体にポップス志向で70’sポップスの隠れた佳作(名盤ではない、ましてや裏名盤でもない)だろう。特に冒頭のイングランド・ダン&ジョン・フォード・コリー作の”Simmone”は、日本のみのヒットとして知られてるもの。ユーミンの”ひこうき雲”にも影響を与えたこのメロディは、なかなかせつない。”It Can Only Happen In America”は、ラリー・グロスの”Shanon”を思わせる繊細なナンバー。ホール&オーツの”Good Night And Good Morning”は、彼らの初期のレパートリーだが、グラハム・ボネット(!)もカヴァーしてたと記憶。”Lay Me Down”はラリー・ワイス作の感動的なバラード。