ザ・バンド

■Monndog Matinee / The Band
芝居を見に行くようになってマチネとソワレの意味を知ったが、マチネといえば、この「Moondog Matinee」ではないか！ザ･バンドが自分たちのルーツに立ち返ったカヴァー曲集で、クラレンス・フロッグマン・ヘンリーの"Ain't Got No Home"、アラン・トゥーサンの"Holy Cow"、プレスリーの"Mystery Train"、プラターズの"The Great Pretender"、チャック・ベリーの"The Promised Land"、サム･クックの"A Changes Gonna Come"など、有名曲が並んでいる。なぜか映画｢第三の男」のテーマ曲が入ってて、これは昔から不思議だった。ガース・ハドスンのsyn,clavinetがやや実験的にも聞こえるインスト。思えばこの頃から、ガースの弾くkb類はそれまでとはかなり変わっては来た。
リマスターCDには6曲のボーナス。アウトテイクとなった5曲はいずれもカヴァーで、やはり没となったのには理由があるなあと言う感じ。その中ではしばしばライヴで取り上げた"Back To Memphis"（チャック・ベリー作）がいい。またスタジオ･ヴァージョンが収められた"Endless Highway"は、この後のディランとのツアーで初披露された曲で悪くはないけど、この流れでは浮いている。