クレア・ハミル


■Abracadabra / Claire Hamill
クレア・ハミルは英国の女性sswで、17歳のときにIslandと契約デビュー。この若さはケイト・ブッシュ並みだったが、ケイトのデビューのときクレアを引き合いに出した人はいなかった。Islandでの2枚はどっちかというとフォーク寄りのもので、キンクスのレーベル、Konkに移ってからはポップ寄りとなっている。これは75年の4枚目で3枚目と一緒にBlueprintから出たCDは、あっという間に廃盤になってしまった。バックにはフィル・パーマー(g)、フィル・チェン(b)、ゲイリー・レイ(ds)、ジョン・ハートマン(kb)らバンドメンバーが参加。"Rory"のようなファンキーな演奏は、同時代の日本のティン・パン・アレーを思わせるが、こういうのは異色。"Jamaica"ではスカに挑戦しているが、コーラスでレーベル・メイトのカフェ・ソサエティ(トム・ロビンソンがいた)が加わっている。初期のスタイルを思わせる"Under Piece Of Glass"もいいが、キンクスのカヴァー"Celloid Heroes"も素晴らしい。この曲はオリジナルLPには入ってなかったのかな。美人と呼ぶには、少しためらいはあるものの、美声というなら文句なし。この後しばらく活動を休止し、80'sにはウィッシュボーン・アッシュのコーラスとして(正式メンバーと認められている)参加、90's以降はニュー・エイジ的な音楽活動を続けている。意外とグラマーなことを付け加えておこう。http://www.voiceprint.co.uk/voiceprint.php/Interviews/Claire%20Hamill