アフィニティー

Affinity
■Affinity
93年に独RepertoireからCD化されるまでは、ほんの一握りの人しか実際の音を聞いたことはなかったと思われるけど、続々と発掘された音源で、今や人気のバンドになってしまったアフィニティーの唯一のオリジナル・アルバム。キーフによる有名なジャケットで、番傘を差した女性がリード・シンガーのリンダ・ホイルでは?と話題になったのは、一昔前の話。米Paramountから出たLPですらかなりの値段がついてた(英Vertigoオリジナルは言うに及ばず)頃の話。元々は60'sにアイスというバンド("So Many Times"と言う名曲がある)をやっていたリントン・ナイーフ(kb)にモ・フォスター(b〜70'sは無数のセッションをこなす)、グラント・サーペル(ds〜後にセイラー)、マイク・ジャップ(g)にリンダ・ホイル(vo)を加えた5人組。ブルーズ〜ジャズロックの範疇ながらハードロックになることはなく、シャウトしながらもクールな表情をたたえるホイルが素晴らしい。といっても僕個人としては、このバンドの熱心なリスナーではないが、ナイーフの弾くorganは、70's初めのブリティッシュ・ロックを代表するトーンではあるなあ、と感じる。ジョン・ポール・ジョーンズがarrで加わってる曲もあるが、ベストは"Three Sisters"。オリジナルに混じってローラ・ニーロラヴィン・スプーンフルエヴァリー・ブラザーズのカヴァーもある。リリースは70年。prodはジョン・アンソニーでやはりトライデント録音。