ニッキー・ホプキンス

Tin Man Was a Dreamer
■The Tin Man Was A Dreamer / Nicky Hopkins
アン・ブリッグスやコリン・ブランストーン、サークルと共に95年にCD化された、ニッキー・ホプキンスの2枚目(これ以前にインストのLPari)で、これは再発/CD化リクエストの堂々1位だった。オリジナルLPの質感を再現したジャケットも素晴らしい(こういうのは紙ジャケ向きだ)。60'sから無数のセッションをこなし、ジェフ・ベック・グループ、スウィート・サーズデイ、QMS、ストーンズなどとの活動を経て、73年にリリースしたこのソロ「夢見る人」は、決してうまくない歌と流暢で歌心あるpianoの演奏が印象的な1枚。ジョージ・ハリスン(ここではジョージ・オハラの名前で)、クラウス・ヴーアマン、ミック・テイラー、ボビー・キーズ、ジム・プライス、クリス・スペディングらに混じって、チューブスのプレイリー・プリンス(後にジェファーソン・スターシップ)やジェリー・ウィリアムス(スピンディジーからデビューしたスワンプ系のssw)が加わってるのも面白い。ウィリアムスが歌う"Speed On"、"Banana Anna"は雰囲気が変わった野生的なブギ。めまぐるしく弾きまくるインストの"Edward"(いうまでもなくホプキンスの愛称、ストーンズのセッションLP「Jamming With Edward」というのもあった)もいいが、"Dreamer"、"Waiting For The Band"といったノスタルジック系もいい。75年にはもう1枚「No More Changes」というソロがマーキュリーにある他、80's初めには、クリス・トンプソンのナイトにも参加していた。