細野晴臣

HOSONO HOUSE
Hosono House / 細野晴臣
今日はなんかそんな気分。元はっぴいえんどであり、元YMOというキャリアながら、本当に幅広い音楽への愛情を隠さない人柄がその音楽にも表れている。最近ではフリッツ・リッチモンド・トリビュートにも登場し、ジョン・セバスチャンやジェフ・マルダー、ジム・クエスキンらとも共演したと言う。73年に出た最初のソロは、当時傾倒していたジェームス・テイラーとセクション風に、狭山の自宅録音で、松任谷正隆(kb)、鈴木茂(g)、林立夫(ds)のキャラメル・ママがバック。ここからは、吉田美奈子が"ろっかばいまいべいびい"を、矢野顕子が"終りの季節"をカヴァーしている。特に後者はベストトラックともいえる内容で、切ない歌詞も素晴らしい。"冬越え"は、鈴木茂のプレイが、いかにもらしい。ピチカート・Vが、「女性上位時代」でカヴァーした"パーティー"だが、ピチカートは元々細野のレーベル、non-standardからデビューしてたことを考えると面白い。ゆったりとしたカントリー・ロックの"恋は桃色"は、はちみつぱいのライヴでも歌われたらしい(駒沢裕城のsteelをフィーチャー)。ラストの"相合傘"は3ヶ月前にリリースされたはっぴいえんどのラストLP「Happy End」に収録曲のほんのさわりでこれは契約の関係なのか?意図不明。
ベストは先に触れた"終りの季節"とファンキーな演奏が素晴らしい"薔薇と野獣"。