ジェームズ・ギャング

Passin' Thru
■Passin' Thru / James Gang
今日もoceanさんのブログに便乗。言うまでもなくジョー・ウォルシュ、ドミニク・トロイアーノ、トミー・ボーリンという「3大ギタリスト」を輩出したジェームズ・ギャングは、70'sのアメリカのハードロックを代表するバンド。ハードロックといっても重くはない。初期にはハードな曲と対照的なアコースティックな曲を何曲か入れていたが、ウォルシュが脱退後は、路線を変更。徹底してハードロックに徹した「Straight Shooter」('72)に続く。6枚目が「Passin' Thru」。ロック史に残る傑作でも問題作でもなんでもないが、僕の脳裏に深く刻まれているのは、初めて買った輸入盤だったから。77年−中学3年だった。まだ輸入盤店など知らず、デパートの催事で行われていた「直輸入盤フェア」(直という言葉が時代を感じさせる)に足を運んだのも親と買い物に来てた流れだった。2枚買ったけど、1枚はパープルのブート「Perks And Tit」、そしてこの「Passin' Thru」だった。先に「Miami」を手に入れてて気に入ってたこともあった(トミー・ボーリン好きだった)のだけど、B面最後の"Driftin'Girl"の最後にキズが入っててスクラッチ・ノイズとなったのが、「プロの洗礼」だった(?)。子供心に大いに文字通り傷ついたものだった(^^;
さて、「Straight Shooter」が曲がりにも評価の対象になっているのに、本作がほとんど無視されているのは、A面はハードな曲、B面は比較的メロディアスな曲と二分化してしまってるからだろう。ハードロックファンには物足りないが、僕的にはOK。今から思えば、これはナッシュヴィル録音が大半でそのせいもあって、"Run Run Run"、"Out Of Control"などに漂うウエストコースト〜カントリー・ロックのムードも納得ゆくのだ。(前者はチャーリー・マッコイがharmonicaを吹く)前作から参加したロイ・ケナー(vo)もトロイアーノ(g)も悪くなく、ウォルシュがいた頃とは別のバンドの感じもある。"Up To Yourself"や"Everybody Needs A Hero"におけるファンキーな感じも当時ずいぶん新鮮に感じた(後者のkbはマザーロードのウィリアム・スミッティー・スミスで、この人は後にグレン・フライ・バンドに参加)ものだった。