ジーン・クラーク

Gene Clark
■Gene Clark
通称「White Light」と呼ばれる、ジーン・クラークの2枚目。初めて聞いたのは高校の頃、当時ウエスト・コースト・ロックのファンジンを通して付き合いがあった大阪の大学生、住友さんがあまったところに入れてくれたもの。その頃はあまりピンと来なかったけど後になってじわじわ来た。77年にキングのロック名盤シリーズで初めて出た日本盤LPのライナー(当然小倉エージ氏)読んでジェシエド・デイヴィスのこと、更に彼がprodしたジム・パルトやロジャー・ティリソンのことを知ってズブズブとこの道に入ってゆくのだった。
ジェシのざらついたスライド(ボトルネックというのがふさわしい)は"One In Hundred"で聞けるが、それ以上にシンプルなジーン・クラークの歌声に参る。このLPを聞いてからバーズを聞きなおすと、どうしてもマッギンよりもジーンの方に耳が行くのだ。シンプルな弾き語りが多いが(harmonicaの入った"White Light"、"The Virgin"もいい)、マイク・アトレー(org)、ジム・ケルトナー(ds)以下のバックミュージシャンのシンプルなサポートも光る。ザ・バンドの"Tears Of Rage"のカヴァーは妙に明るい。現行CDには何曲かのボーナストラックが入っているが、ベン・E・キングの"Stand By Me"も収録。夕陽に包まれたジャケットも素晴らしい。