ゴング

Live Etc
■Gong Live ETC.
Virginがバンドの許可なしで77年にリリースした73〜75年のライヴアンソロジー。これに抗議したデヴィッド・アレンは同時期に一時的に全盛期のメンバーで再結成させ(当時はピエール・ムーレンを中心としたラインナップが活動中だった)、「Gong Est Mort」としてフランスでリリース。後に70'sのライヴ音源が次々と発掘されたが、当時としてはこのアンソロジーも貴重だった。とはいってもゴングの場合、同じ曲で違うタイトルと言うのはざらなので(特にライヴでは)、混乱する。アレン(g,vo)、ジリ・スマイス(spacewhisper=実はsynとスキャット)、ディディエ・マラーブ(sax,fl)、スティーヴ・ヒレッジ(g)、マイク・ハウレット(b)、ティム・ブレイク(syn)、ムーレン(ds)による曲は、「Flying Teapot」周辺のナンバーだが、やはり「Camenbert Electrique 」に入った"You Can't Kill Me"は、キャッチーな名曲だ。ムーレンの代役としてロブ・テイト(元ホールワールド)とダイ・スチュワート(vo)を加えた時期のものは「Angel's Egg」周辺の曲。まだまだヒレッジよりも、マラーブやブレイクが主導権を握っている。"Inner Temple"のトリップ感覚がいい。
唯一のスタジオ録音"Where Have All The Flowers"は、「You」のアウトテイクで、ブレイクがハーモニカを吹く一風変わったナンバー。アレン=スマイスが辞めて、ヒレッジとミケット・ジロウディー(vo)、ハウレット、マラーブ、ミレイユ・ボーエル(perc)、パトリス・ルモイン(syn)という「Shamal」期のラインナップは「You」の曲を。この時期ジョルジュ・ピンチェフスキー(vn)を加えたこともあったが、ここでは未参加。ヒレッジがそれまでになく弾きまくる。