シェール

■Bang Bang /The Best Of Cher 〜 The Legendary Master Series
シェールのキャリアというと、ソニー&シェールとしてアトランティックからデビューした時期('64〜'67)、それと並行してインペリアルからソロデビューした時期('64〜'68)、キャップ時代('71〜'72)、MCA時代('73〜'74)、Casablanca時代('79〜'80)、そしてそれ以降と大雑把に分けられる。これはインペリアル時代の編集盤で昔持ってたものの買いなおし。大半がソニー・ボノの作品で、Cherilynとしてデビューした"Dream Baby"、ディランのカヴァー(バーズよりもヒットした)"All Really Want To Do"、レイ・デイヴィスの"I Go To Sleep"(後年プリテンダーズもカヴァー)、ジャッキー・デシャノンの"Come And Stay With Me"などどれもスペクターやフォークロックの影がある。最近では「キル・ビル」に使われた(あっちはナンシー・シナトラのヴァージョン)デスソング"Bang Bang"(#2)は、シャングリラスの影がある暗いナンバーで後年のジプシーものに通じる。"Behind The Door"や"Mama"もこの路線。ミリアム・マケバの"The Click Song Number 1"、バカラックの"Alfie"、ダグ・ザームの"It All Adds Up Now"など珍しいカヴァーもある。トレイド・マーティン作でラベル、デイヴ・エドモンズ、イーヴィー・サンズなどのカヴァーがある"Take Me For A Little While"もいい。