0669■■■■ジュリア('77米)

監督:フレッド・ジンネマン
主演:ジェーン・フォンダヴァネッサ・レッドグレイヴジェーソン・ロバーズ
反骨の戯曲家リリアン・ヘルマンの回想録「Penntiment」の一部を映画化したもので、政治活動の末亡くなった旧友、ジュリアの物語。「ソフィーの選択」、「アンネの日記」と共にファシズムにゆれるヨーロッパの様子が断片的ではあるが、見事に描かれている。女同士の友情の物語であり、一級のサスペンス(謎めいたシーンが多いが、後半の列車のシーンは手に汗握る)でもある。ベルリンのレストランのシーンでヴァネッサ・レッドグレイヴ演じるジュリアがテーブルに座ったシーンをカメラが追う部分は、「第三の男」でオーソン・ウエルズが現れるシーンを思い出す。ダシール・ハメット役のロバーズもシブい。他にはマクシミリアン・シェル、メリル・ストリープら。フォンダはタバコを吸いすぎて、それが唯一の減点(内容と関係ないが)。吸って、サンドウィッチを食べながら、ビールを飲んで(口に入った状態で)又吸うシーンにはゲロゲロ(死語)。何故DVDにならん!