river#3

Cornerstone
Boat On The River / Styx
スティックスは、カンサスと同じようにイギリスのプログレッシヴ・ロックの洗礼を受けたアメリカのバンドで、A&M以前にもWooden Nickelというレーベルから"Lady"をヒットさせている。このWN時代日本でLPが出てたかどうか定かではない(ブレイク後RCAから出たが再発だったのか?)。ただしブレイクしたのはA&Mに移ってから。初めて聞いたのは"Lorelei"('76)で、NHK-FM日曜夕方の至福、DJ石田豊氏の名人芸「リクエスト・コーナー」だった。そのあとの「Grand Illusion」('77)から、トミー・ショウ(g,vo)が加わって、ジェームズ・ヤング(g,vo)、デニス・デヤング(kb,vo)の3人のシンガーを配した多種多彩なバンドとなるけど、A&Mの配給がキングからアルファに移ったこともあってろくにプロモーションされなかった。で、アルファA&Mの初期の1枚が「Pieces Of Eight」('78)で、79年のお年玉で買った記憶。その当時の高校生にはなかなかわかりづらかったけど、ヤンキー体質というか、ファンタシーからの引用やsyn,kbを多用した英プログレの手法を取っても、あくまでも米ロックで、ポップでメロディアスで、時にはハードロックが顔を出す。その辺が「ハード・プログレ」と呼ばれた所以だろう。
#1となった"Babe"を含む「Cornerstone」('79)あたりが、最初のピークだろうか。この頃には興味も他に移ってしまって、むしろ忌み嫌う感じだったのだけど(ファンというのは勝手だ)、"Boat On The River"は、ショウがmand抱えて歌うもの。とはいってもフォークロック風には全然ならず、大げさなスティックスの音。80'sロックへの橋渡しとも言える、市民権を得た「Rock」には、ヤバさは皆無だ。
    おまけ
動画がちゃんとあることにビックリ。いつごろのものかは不明。