07004■イン・ザ・カット('03米)

監督：ジェーン・カンピオン
主演：メグ・ライアン、ジェニファー・ジェイソン・リー、マーク・ラファロ
あまり気がつかなかったけどいつの間にかメグ・ライアンの時代は終わっていたのだ。90's半ば、日本で一番人気があった現役のアメリカの女優は、間違いなくメグ・ライアンだった（お茶のCMにも出てた）。道を誤ったのは不倫騒動のゴシップだったのだけど、長年「ロマンティック･コメディーの女王」（このフレーズも相当手垢がついてるな）で鳴らしたライアンだけど、ハードな汚れ役を演じたカンピオン（「ピアノ・レッスン」）監督の本作では、出すカードを誤ったとしか思えない。僕も含めてどんなもんだろうと思ったライアンのヌードも、あまりありがたみがなかった。「リッジモント・ハイ」では清純派だったリーはその後、かなりダーティーな役もこなすようになったけど、ここではライアンを食ってしまう部分もある。それにしても冒頭どっちがライアンかわからなかったというのもすごい。思えば｢めぐり合えたら」ってもう15年前の作品だったのね。