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Mighty Baby
■Trails Of The City / Mighty Baby
モッズ系のバンド、アクションが、60's後半時代にシフトする形でサイケデリックな方向に向かったのがマイティー・ベイビーで、原盤がHeadというマイナー・レーベルだったことからなかなか入手が難しい1枚だった事もあって、名のみ知られたアングラ系のサイケバンドという印象があった。「Mighty Baby」('69)は、94年に再結成アクションのボーナス音源を加え独ビッグ・ビートからCD化されたもの。後にチリ・ウィリー&レッド・ホット・ペッパーズを結成するマーティン・ストーン(g)、後にエースのアラン・キング(g)、ロジャー・パウエル(ds)、マイク・エヴァンス(b)、イアン・ホワイトマン(vo,kb,sax,fl)の5人組で、難解なのでは?という危惧もあったけど、実にカッコいいブリティッシュ・ロックだった。よく言われるのが「イギリスのグレイトフル・デッド」だけど、あそこまでルーズじゃなくむしろ緻密に計算された印象を受ける。雰囲気としてはオーディエンスに近いかな。ベストトラックは冒頭の"Egyptian Tomb"だが、他のどの曲もミステリアスなムードに満ちている。"I've Been Down So Long"の牧歌的なムードは確かに当時のサマー・オブ・ラヴ風でもある。"Trails Of The City"は実はストーンズに近いものがあったりとパブロックのルーツ的な部分もある。Blue Horizonから出た2枚目も最近、SunbeamよりCD化された。