ジョー・ウォルシュの12曲

連動企画。そもそも12曲だけというのも難しいなあ。

・Here We Go Again
Barnstorm
廃屋をジャケットにした73年のファーストは、ソロ名義だけどバーンストームという新グループのアルバムという感じ。ジェームズ・ギャング時代はあまり頭を使わないハードロックが多かったけど、明らかに違う路線を意識して、ある意味プログレ的な手法を用いてアルバム全体を統一。この曲はトップに収められていて空間的な広がりを持ったドラマティックなもの。後半はステージでは"Meadows"につながる。
・Dreams
Smoker You Drink the Player You Get
"Rocky Mountain Way"が有名な2枚目(原題は意味不明、ちなみに意味不明のタイトルがやたら多いのも特徴)だけど、これはシンプルなバラード。ソロで初来日した時、この曲と続けてやったのが"Take Me To The Ball Game"だった(今では有名な大リーグ賛歌)。
・Falling Down
So What
佳曲が多い3枚目「So What」から。ドン・ヘンリーのコーラスがしっかりと聞こえるアコースティックなナンバー。このあとラヴェルの曲につながって、初めて聞いたときはびっくり。このアルバムには、代表曲"Turn To Stone"のコンパクトな再演版や、なごむ”Help Me Through The Night”もあり。
・Rocky Mountain Way
・Walk Away

You Can't Argue With A Sick Mind
反則して2曲セレクト。ミラーボールのライヴといえばわかる人はわかる。実はスタジオにお客さんを入れたTV番組「Don Kirshner's Rock Concert」から。だからフェルダー、ファーガスンといった豪華ゲスト入りだったわけ。ジョージ・ハリスンやロン・ウッドが起用した当時旬のリズム隊、ウィリー・ウィークスとアンディー・ニューマークも参加。"Rocky"はこのライヴ・ヴァージョンが基本なので、スタジオ・ヴァージョンは物足りない。talk boxのプレイもたっぷりと。
"Walk Away"はギャング時代のレパートリーだけど、高速化している。
・Indian Summer
But Seriously Folks
「But Seriously Folks・・・」というのも訳し難いタイトル。イーグルス参加で余裕も予算も出来た感じで、ゴージャスなつくり。プールの中でフル・コースという奇妙なジャケットもこの人ならではのユーモア。有名な"Life's Been Good"よりもシンプルなこの曲が好き。
・A Life Of Illusion
There Goes the Neighborhood
瓦礫の中、戦車の中から顔を出した軍服姿のジョー、というシュールなジャケットが印象的な「There Goes Down The Neighborhood」(ご近所さんがやってきた)から。いささかレイドバックしすぎの出来だが、「So What」の頃のアウトテイクの"蜃気楼"では、スライドが炸裂。
・Waffle Stomp
Fast Times At Ridgemont High: Music From The Motion Picture
この時期多かった映画関係の曲では、一番有名なのが「アーバン・カウボーイ」からの"All Night Long"。この「初体験リッジモント・ハイ」からの"Waffle Stomp"は全然有名じゃないが、一人で全部やってしまった痛快なロックンロール。
・Here We Are Now
You Bought It-You Name It
「You Bought It-You Name It」(買ったヤツが名前付けてくれ)はロック色濃い内容で、いつになくgをフィーチャー。といいつつレゲエっぽい"Here We Are Now"を選んでれば世話ないか。ティモシー・シュミットとドン・ヘンリーがコーラスで参加した83年作。
・Rosewood Bitters
Confessor
「Confessor」はヘヴィな印象のアルバムで、全体に陰鬱な印象。そんな中救いとなったのがマイケル・スタンレー作の"Rosewood Bitters"。スタンレーのオリジナルにもウォルシュは参加していたっけ。bはリック"ザ・ベース・プレイヤー"ローサスで、後にニール・ヤングの元に貸し出された(^^)。なんとタンゴという素晴らしい(そして全く忘れられた)バンドにいた人だった。prodはキース・オルセン
・Radio Song
Got Any Gum
「Got Any Gum」は、87年作。もはや完全に時代の主流から外れたもののマイペースを貫く。前作のヘヴィなムードからいつもの感じに戻っている。ジャケットでは「真昼の決闘」を上映中の映画館前で掃除夫を演じていた。この曲はいささかシンフォニック調だけど悪くない。
・Ordinary Average Guy
Ordinary Average Guy
再結成イーグルスのステージでも聞かれたレゲエ調のもの。こういう曲でバカな格好して(ヘンな帽子かぶったり、お面つけたり)やってる姿はやっぱりうれしい。再々結成のステージでは、結局行かなかったけど、ステージ上の華はジョーだったという話を聞いてうれしかった。