mama#3

Pearl
■Tell Mama / Janis Joplin
ジャニス、ジミヘン、ジム・モリソン−みんな嫌いだった。若くしてドラッグで命をなくしたロック・ミュージシャンは「夭逝」の名の元で神格される運命にあった(まあ、sex drugs & rock'n'roll という言葉があるように、70's半ばまでロックはそういうものだったのだが)けど、そういうミュージシャンの音楽で唯一好きだなあ、と感じたのがデュアン・オールマンくらいで、何故か縁がなかった。特にジャニス。70's初めまで、女性ロックシンガーというのが絶対数が少なかったこともあって、少しハスキーだったり、シャウト系だったりすると、「○○のジャニス」と形容されたりした。正直ブルーズとジャズに影響されたジャニス・ジョップリンの音楽はあまり魅力的ではなかった、僕には。
テキサス出身ながら、注目されたのはサン・フランシスコにて。ビッグ・ブラザーズ&ホールディング・カンパニーのvoとして。その後ソロになっていくつかのバンドをやりながら、最終的に70年ドラッグで命を落とすこととなる。たった3年余りの活動。遺作となった「Pearl」は近年再評価された1枚だけど、バックを務めるのがフル・ティルト・ブギー・バンド。ケン・ピアソン(org)、リチャード・ベル(p〜後にザ・バンド)、クラーク・ピアソン(ds)、ブラッド・キャンベル(b)、ジョン・ティル(g)でウッドストック出身の5人組。"Tell Mama"は、エッタ・ジェームズのブルーズだけど、ここではテンポを上げ、まあブルーズ・ロックといえるところまで持っていっている。数少ない「知ってる」ジャニス曲。動画は多分「Festival Express」のものか?