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Longshot for Your Love
■Just A Girl / The Pale Fountains
ヴァージンからデビューする以前、ペイル・ファウンテインズはベルギーのクレプスキュールと言うレーベルにいくつか音源を残している。80'sの始め、レコード・ショップの新星堂が輸入し独自ルートで販売していたクレプスキュールのレコードは、新しい物好きの音楽ファンに注目され、ミカド、ドゥルッティ・コラム、アンテナといったアーティストは、当時果たしてロックなのか?といろいろ話題となった。硬派なロックファン曰く、BGM的だと。リーダーのマイケル・ヘッドは、バート・バカラックジョン・バリーセルジオ・メンデスをフェヴァリット・コンポーザーに挙げていて、これは今の感覚ではフツーだけど、80's始めにはずいぶん異色なロック・ミュージシャンと感じたも事実。ヴァージンから出たデビューLPでも、ストリングスやウッドウィンズの使い方が、従来のロックとはかなり違う感じだった。
"Just A Girl"は、82年にオペレイション・トワイライトから出たデビューシングルで、同じ年にクレプスキュールからB面の"Something On My Mind"をA面にして再リリース。確かクレプスキュールから出たコンピに入ってて、FMで聞いた覚えだが、すでにヴァージンから「Pacific Street」はリリースされてた気がする。で、2枚目の「From Across The Kitchen Table」リリース後の85年にヴァージンからタイトル曲の12"のカップリングに、再録ヴァージョンの"Just A Girl"が収録されビックリした覚えがあるが、こっちは更に洗練されたスタイル。2枚目が出た時点で、ペイル・ファウンテンズの音楽は、ネオアコというよりももっとノイジーなギター・ポップに変化しつつあったので、1stのアウトテイクかもしれないが、実はこっちのヴァージョンが気に入っている。この2つのヴァージョンは独マリーナから出た未発表曲集「Longshot For Your Love」('98)に収められている。