child#2

What a Beautiful Place  ホワット・ア・ビューティフル・プレイス
■My Child / Catherine Howe
70年にCBS傘下のリフレクション*1というマイナー・レーベルからリリースされた、キャサリン・ハウのデビュー作「What A Beautiful Place」は、湖のほとりにたたずむ少女の後ろ姿をとらえたジャケット*2と共に長い間英フィメール・フォーク・ファンの至宝とされてきた。06年に米NumeroからCD化された経由は不明だけど、P-Vineから出た日本盤が解説の対訳だけというのも、何とかして欲しい。絶好の機会だったのに。フォークと呼ばれる、ジャンルも最近ではかなり幅広くとらえられているが、ハウの場合、オーケストレーションも含めスタンダードなポピュラー・ヴォーカルに近く、フォークというのは美麗なジャケットが生んだ幻だろう。
プロローグ、インタールード、エピローグを挟んで全体がつながるようになっていて、あっという間に終わってしまう。ローラ・ニーロを思わせる部分もあるが、それだけではない。スタン・ゴーマン(ds)、マイク・ウォード(b)、ランス・ドゥエイン(g)にprod'erのボビー・スコット(p)による匿名的な演奏がより歌声を引き立たせる。"My Child"は、フォークっぽいところもあるが、要所要所をスコットのpianoがいいフレーズで埋めているのがほほえましい。
その後リリースされた「Harry」と「Silent Motjer Nature」はBGOより2in1でCD化された。

*1:デイヴ・ルイスのアンドウェラもここから出た

*2:右がそのオリジナルジャケ、再発されたCDは左。日本盤は右になった。エライ!