easy#3

Simple Dreams
■It's So Easy / Linda Ronstadt
77年に出た「Simple Dreams」は、アルバムと言うよりもラジオから流れるヒットソングを通して、リンダ・ロンシュタットを意識した、そんな印象が強い。
まずは、ロイ・オービソンの"Blue Bayou"。これは昔も今もあまり好きじゃないけど、前作「風にさらわれた恋」(邦題も好き)で、カントリー・シンガーから一歩踏み出した、リンダがさらにステップ・アップした1曲だろう。#3
次がバディー・ホリーの"It's So Easy"で、僕はこれにやられてしまった。"That'll Be The Day"のラジオ・スポットでリンダを知った僕だけど、特別ロックンロール・ファンというわけでもないのに、この乾いたキャッチーなロックンロールのとりこになってしまったのだ。#5
そして"私はついてない"と言う邦題がついた"Poor Poor Pitful Me"は、ウォーレン・ジヴォンの2枚目に入ってたもの。極め付けがストーンズの"Tumbling Dice"で、このネチっこいロックンロールには降参だった。にもかかわらず「Simple Dreams」をアルバムとして聞き返すことなんかほとんどないのは何故? ワディー・ワクテル(g)、ケニー・エドワーズ(b)、ダン・ダグモア(g)、リック・マロッタ(ds)、ドン・グロルニック(kb)というローニンの母体がここにある。

コーラスではピーター・アッシャーも参加。