blue#3

風のミラクル [+9]
■Blue Hat For A Blue Day / Nick Hayward
ヘアカット100のニック・ヘイワードがアリスタから出した、ファーストソロがこの「North Of A Miracle」で、ネオアコ元年の83年にふさわしい出来だ。アイドル的な人気もあったヘアカットはあっけなく解散し、シンガーのヘイワードはソロになったわけだけど、今聞きなおすと実にオーソドックな音。83年らしいテクノな味わいはほとんどなく、流行の音ではない、実はエヴァグリーンな音になっている。prodはアビー・ロードの名エンジニアだった、ジェフ・エメリックで、デイヴ・マタックス(ds〜フェアポート・コンヴェンション)、ピノ・パラディノ(b〜ポール・ヤング)が参加。
先行シングルだった"Whistle Down The Wind"では、パラディノのフレットレス・ベースが印象的だったが、重厚なオーケストレーションとの融合が素晴らしい。全英#13まで上昇。次が切れのいいホーンも印象的な"Take That Situation"(#11)、そしてこの"Blue Hat For A Blue Day"(#14)。コミカルなヴィディオ・クリップも懐かしいけど、クレジットを見るとmandolinを弾いてるのはティム・レンウィックだったりする。アンドリュー・パウエルがstringsをarrした曲もあって、当時二十歳そこそこのヘイワードが英ロックのヴェテランと繰り広げたセッションは、当時手堅すぎると言う評価があるのかもしれないけど、意外にも変わらない魅力を持っているのだ。
サマーセーターを着こなしたヘイワードの佇まいは、ネオアコ〜ギター・ポップ〜アノラック的なファッションを先取りしていたのかも。