gun#2

ジョー・ママ(紙ジャケット仕様)
■Machine Gun Kelly / Jo Mama
キャロル・キングのシティのダニー・クーチ(g,vo,perc〜元キングビーズ)、チャールズ・ラーキー(b〜元ミドル・クラス)が、アビゲイル・ヘイネス(vo)、ラルフ・シュケット(kb〜元クリアライト)、ジョエル・ビショップ・オブライエン(ds〜元フライング・マシーン)と結成したジョー・ママ(your motherのNYのストリート的表現という)のデビュー作は、オー・ソレ・ミーオというピザ・ハウスのソフィア・ローレンのポスターといい、イタロ・アメリカン的。僕が最初に聞いたのは、下北のイエロー・ポップで見つけた日本盤LPサンプル(青ラベル)だったけど、もっとssw的なシブい音を予想していたら意外にもラテンやR&Bのグルーヴがあってビックリした覚えがある。ヘイネスはペパーミント・ラウンジのクラブ・シンガーでそのソウルフルな歌声から、白いメリー・クレイトンと言われていたという。ヘイネスとクーチが織り成すハーモニーは、子どもたちが路上で遊ぶストリートを思い出す。
冒頭に収められた"Machine Gun Kelly"は後にJTの「Mud Slide Slim」で取り上げるがそちらがアコースティックな出来なのに対し、こちらはタイトで小気味いいarrになっている。リリースは70年で商業的に成功したバンドでも何でもないけど、日本のロックシーンでも70's半ばに強く影響を与えたバンドだ。好みでは2枚目の「J Is For Jump」の方が好きだが、このファーストでも先の"Machine Gun Kelly"、"Sailing"、"Midnight Rider"がいい。