●Fish Out Of Water / Chris Squire

Fish Out of Water
エスのクリス・スクワイアのソロで75年にリリースされたもの。最近英CastleからDVD付きのものが出たけど、これは06年に米Wounded Birdから出たもの。その昔は英Atlanticから出たLPを持っていたし割と好きな1枚だった。いつも書いてるけど、イエスの音楽は必要以上に緊張を強いられるような感じで、あまり好きではない。長い曲が多いのも苦手な理由だ。このスクワイアのソロも11分、15分の曲があって、それは確かにあまり聞かないなあ。元イエスのビル・ブルッフォード(ds)、当時イエスのパトリック・モラーツ(kb)、元クリムゾンのメル・コリンズ(sax)、キャラヴァンのジミー・ヘイスティング(fl)らプログレ界の有名どころが参加したこのセッションは、イエス以上にイエスらしい音。voは変わってもだ。昔も今も一番好きなのは、なんとも英国的なarrの"You By My Side"で、曇り空とミルクティーが似合うようなイメージ。ヘイスティングのfluteのソロもリリカルだ。僕がスクワイアにポール・マッカートニーを重ねてしまうのはこんな瞬間。このバンドはel-gがいないので、bassのソロが多い。ほとんどリード・ベースのような"Hold Out Your Hand"は、バリー・ローズの弾く教会orgが印象的。もう1つモラーツのel-pと重いリズム、コリンズのsaxがなかなか素晴らしい"Lucky Seven"も名演。