■■■キングコング対ゴジラ('62日本)

監督：本多猪四郎
主演：高島忠夫、浜美枝、佐原健二、有島一郎、藤木悠、平田明彦
7年ぶりのゴジラ･シリーズで第3作。この間東宝特撮はラドン、バラン、地球防衛軍、妖星ゴラスなどのSF作品を作ってきたが、東宝創立30周年記念作品にあたって復活となった。もともと「キング・コング」の権利を持っていた米国の二流プロダクションとの提携作で、主役は怪獣ではなく、パシフィック製薬のモーレツ(死語)宣伝部長の有島という説が高い。つまり怪獣はあくまでも脇であり、クレイジーものにも通じる都会的な東宝のドタバタコメディーの傑作としてみるべき。その為ゴジラは前作まであった｢恐怖感」はない。すでに「モスラ」で一度使っていた南方の島のあまりに蔑視な表現はここでも生きている(ギャグにもなっている）。他には若林映子、根岸明美、田崎潤、田島義文ら。ゴジラは仙台周辺で上陸して、熱海城をこわして駿河湾に。