#2 At Fillmore East

●At Fillmore East / The Allman Brothers Band
the Fillmore East (Hybr) (Ms)
71年3月のフィルモア・イーストでの演奏を収めたオールマン・ブラザーズ・バンドのライヴ。オリジナルは2LPで7曲。高校の頃実際に音を聞くことはなかったけど、レコード屋の店頭で、「なげーなあ」とため息をついていた覚えがある。いわゆる長尺の演奏は昔から苦手だったので、オールマンの場合も聞かず嫌いの傾向があったし、初来日となった90'sの中野サンプラザでは、ほとんど寝ていたということもあったのだけど、ある日突然気にならなくなったというか、別によいではないか、と思うようになった(デッドの場合も同じ)。
デュアン・オールマン(g)、ディッキー・ベッツ(g)、グレッグ・オールマン(kb,vo)、ブッチ・トラックス(ds,perc)、ジョイモー・ヨハンセン(ds,perc)、ベリー・オークレー(b)の6人組で、バンドの力量もピークにあった頃。このヴォリュームたっぷりのアルバムが全米#13にランクインしたというのも、よく考えれば凄い話だ(10月にはデュアンが、72年にはオークリーがバイク事故で他界し、このラインナップはこれまでとなった)。当初は7曲で、次の「Eat A Peach」にデュアン追悼の為にこのコンサートのアウトテイクが3曲追加され、更に92年の「Filmore Concerts」では、デュアンの「Anthology」などに分散されてたものを加え、14曲に拡大。そして03年にはユニバーサルのデラックス・エディション・シリーズの1枚として、「At Filmore East:Deluxe Edition」が13曲入りとして登場した(ちなみに3枚中ここでしか"Midnight Rider"は聞けない!)。
Fillmore Concerts At Fillmore East (Dlx) (Dig)

言い尽くされて入るが地を這うようなデュアンのスライドが強力。例えばイントロ数秒で一撃即死させられる"Statesboro Blues"(オリジナルはブラインド・ウィリー・マクテル)、"Trouble No More"。ディッキー・ベッツがグレッグのオルガンと張り合う"In Memory Of Elizabeth Reed"は意外と英国的な構成だったりする(サンタナっぽくも感じるが)。追加された"Mountain Jam"は、ドノヴァンの"霧のマウンテン"のジャム化で、長尺の演奏だけど、今では全く気にならない。

現行のCDはユニバーサル(その前はポリドール)だけど、長年ビクターから出てたのでオールマン=ビクターというイメージが強いけど、フィル・ウォルデンが設立したキャプリコーンは当初アトコ傘下だったので、オールマンズのファーストはワーナー・パイオニアから出てた記憶がある。同じキャプリコーンのマーシャル・タッカー・バンドの「New Life」はワーナー盤LPを持っていた。

その後オールマンズは、全盛期ともいえる70's初めのライヴ音源をいくつか発掘させているが、近年出た「Live At The Atlanta International Pop Festival」は、昔オムニバスで出てたやつ(ポコやジョニー・ウィンターも入ってた)の拡大版で、これを何となく聞くことが多い。こちらは70年7月の音源。
Live at the Atlanta International Pop Festival