このハモ聴 #4ジャクソン・ブラウン

ジャクソン・ブラウン・ファースト
 Jackson Browne / Jackson Browne
72年に出たジャクソン・ブラウンのファーストは布袋を模したジャケットで、使用前に浸すこと(Sature Before Using)というキャッチフレーズが書かれていて、これがアルバム・タイトルと勘違いされている傾向がある。ちなみにこのフレーズは、デビュー前にソングライターとしてジャクソンの知名度がある程度あった事から、「使用前に浸透している」と言うダブルミーニングの説もある。ワーナーから再発された(日本盤オリジナルは東芝音工だった)LPにはライナーでピーター・バラカンが語ってるようにエレクトリックな曲は3曲しかなく、フォーキーなジャクソンが楽しめる。今もってこれが一番と言うファンは多い。60's末にデビューしたばかりのNGDBにジャクソンは一時期参加していたこともあって、"A Child In These Hills"では、NGDBのジミー・ファッデンがゴキゲンなマウス・ハープを聞かせている。特にラスト近くの汽車の汽笛を模したプレイは楽しい。流れるようなgはアルバート・リーで、薄味のフォークロックに仕上がっている。他にもクレイグ・ダーギーの抑制したpianoが素晴らしい"Rock Me On The Water"、リア・カンケルのvoをフィーチャーした"From Silver Lake"、実在の友人・アダム・セイラーを歌った陰鬱な"Song For Adam"、バーズ、トム・ラッシュなどが取り上げた"Jamaica Say You Will"など名曲多し。