08017 Who Do We Think We Are:Deep Purple

紫の肖像(リマスタード・デラックス・エディション)
73年にリリースされたパープルの9枚目。既にイアン・ギランの脱退が決まっていた事、ツアーの合間のレコーディングなどの理由から、また結果的にプロモーションのツアーが行われなかったので、ライヴ・ヴァージョンが少ない事などから否定的なニュアンスで語られることが1枚ではある。
00年にEMIからリリースされたこの拡大ヴァージョンが何故02年に米Rhinoから出たのか、その辺の経過は不明だが、ジャケットには何故かExpandedの文字もなく、オリジナル盤のような球体の中にタイトルというわけではない。
"Woman From Tokyo"は、トーケイヨーと歌われる歌詞も話題となったが、何と言っても日本のみの企画だった「Made In Japan」が結果的にブレイクのきっかけを作ったこともあって、そのお礼的な意味もあったのかも。但しブラックモアのやる気のなさはソロをロードに代わって貰ったことから明らか。'99Remixでは、後ろに引っ込んでたgを引っ張り出してもらっているが。"Mary Long"は73年のヨーロッパ・ツアーで一部披露された数少ないステージで演奏されたもの。コンパクトにまとまったキャッチーなハードロック。ブラックモアがスライドを弾くのは珍しい。タイトな"Super Trooper"は、あと一ひねり欲しかった。ギランの個性がうまく出ているが、1期風の部分もある。"Smooth Dancer"は苦手なタイプ。ジャム・セッションから生まれた"Rat Bat Blue"は、繰り返されるヘヴィなリフが面白い。"Bloodsucker"の改作版か。ブルージーに始まる"Place In Line"も、プログレ風のバラード"Our Lady"も異色の作品。ここまでがオリジナルで、7つのおまけが付いている。78年の「Powerhouse」で紹介された"Painted Horese"は、ギランがハーモニカ、ブラックモアがスライドという一風変わったブルージーなナンバー。
Rhino/Warner Bros:R275652-US 原盤/Purple:TPSA7508-UK