morning#3

Heartbreaker
■Come Together In The Morning / Free
フリーというのも不思議なバンドだ。メンバー間の強烈なエゴのぶつかり合いで何度となく離散、集合を繰り返したブルーズ・ロック。二度目に解散したのち、契約の関係で日本でのライヴをこなし(ポール・ロジャース=サイモン・カーク=テツ・山内=ラビット)、それをきっかけとして3度目の集合となったが、アンディー・フレイザーは未参加。ドラッグ問題を抱えたポール・コソフはゲスト扱いで、それまでのフリーが持っていた暗さは少し失われ、ラビットが持ち込んだ米南部指向のスワンプ風味が加わって、最終作の「Hearbreaker」('73)はそれまでのフリーの作品とは少し違う。日本でも大ヒットした"Wishing Well"は、英米ではシングルになっていないが、この泣きのナンバーは、日本人受けするのがよくわかる。LPではその次に入っている"Come Together In The Morning"は、やや暗めなメロディーではあるが、重さはない。それでもむせび泣く様なコソフのgは素晴らしい。その次の"Travelin'In Your Style"もいい。