day#2

Road to Ruin
■New Day / John & Beverly Martyn
実はジョン・マーティンはあまり詳しくなくて、硬派なイメージのある英国のフォーキーなsswといった感じ。レーベルがIslandという事もあって興味はあったのだけど。夫人のビヴァリーは元々アイドル・シンガーで"Happy Birthday"というシングルを60'sに出していたこともある。
67年にソロデビューしたジョン・マーティンだけど、ビヴァリーと恋仲になった事もあって、70年に、ジョン&ビヴァリーとして「Stormbringer」をリリース。ウッドストック録音もあって、ジョン・サイモン、リヴォン・ヘルムらが参加。今ではCD化され普通に入手できるが、僕が下北フラッシュでそのLPを見つけたときは文字通り震えたのだ。
71年に出たジョン&ビヴァリーの2枚目がこの「Road To Ruin」で前作にも加わった、ポール・ハリス(kb)、オーリンズのウエルズ・ケリー(ds)がアメリカ勢で残りは英国勢で占められた。ペンタングルからダニー・トンプソン(b)、フェアポートからデイヴ・ペグ(b)、グリース・バンドからアラン・スペナー(b)、更にソフト・マシーン周辺の英ジャズシーンからレイ・ワーレイ(sax)、リン・ドブソン(sax,fl)も参加。いわゆる英国フォークの作品ではなく、ザ・バンドにも通じるアーシーな"Give Us Aring"(ポール・ウィーラーがニック・ドレイクのために書いたと言う)、ジャジーな"Primrose Hill"などが印象的。ジャジーと言えば"New day"は以後ジョンと強力なコラボレーションを発揮するトンプソンとの初共演になるもので、ドブソンのクールなfluteが印象的なもの。この冷ややかなタッチは素晴らしい。ビヴァリーも何曲か歌うが、ハリスのpianoに乗せた"Sorry To Be So Long"がいい。