music#3
■City Music / Jorge Calderon
75年に出たホルヘ・カルデロンの1枚目。この人の名前を僕が知ったのはウォーレン・ジヴォンのLPだったけど、その後デイヴィッド・リンドレーのEl Rayo-Xのメンバーとして来日公演も見た。ソロが出てると事はずいぶん後になって気がついたけど、中古屋の試聴で聞いて棚に戻した覚えがある。カントリー・ロックとかフォーク系のsswだけに夢中だった頃、こういう白人がソウルっぽいポップロックをやってるのは何か苦手だった。JTあたりになるとそうでもないけど、ダニー・コーチマーの1枚目「Kootch」やアティチューズも初めて聞いた頃は全然よさがわからず手放してしまってから気がつくと言うパターンだった。このカルデロンの「City Music」も同じような音。それにしてもこのタイトル、当時は新しかったのかもしれないが、リリースから5年も経つと、自虐的なギャグみたいだ。prodはラス・タイトルマンでウィリー・ウィークス(b)、ワディー・ワクテル(g)、ジェームズ・ギャドスン(ds)、ウィリアム・スミス(kb)らが参加。タイトル曲はメロディアスすぎるくらいで、シングル向きのナンバーだが、このアルバムの核となってるのは「白いカーティス」と後年称された、一連のホワイト・ファンク・ナンバーで、ヴァレリー・カーターのvoの入った"At The Beehive"、ダン・キャシディー作の"Bankok Panama Pawnshop"、"What You Wanna Hear"あたりが強力だ。