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Live in Sherwood Forest 75
■Cat In Clark's Shoes / Gong
75年はゴングにとって激動の年だった。デイヴィッド・アレンとジリ・スマイスという精神的主柱を失い、また演奏面での重要な核であるスティーヴ・ヒレッジがソロになると言う事態を救ったのは、マイク・ハウレット(b,vo)、ディディエ・マラーブ(sax,fl)、ピエール・ムーレン(ds)という旧メンバーで、これに新加入のミレイユ・ボーエル(perc)、パトリス・リモー(kb〜仏名のためメンバー表記はきわめていい加減。ただミレイユの場合バウアーと英語読みよりはいいかと思い・・・)、ジョルジュ・ピンチェフスキ(vn)を加え、メンバーの大半が仏国籍という状況となる。ピンク・フロイドのニック・メイスンがprodした「Shamal」がリリースされたのは76年のこと。歌ものはあるが、ジャズ的な演奏に主眼が置かれており、東洋的なエキゾシズムやら、無国籍なpercをフィーチャーしたもの、スペーシーなジャズロックをフィーチャーしている。過度期の作品ながら愛聴した1枚。それに先立つ75年秋、スティーヴ・ヒレッジとミケット・ジルディーをゲストに加え、クリアライトをサポートにした全英ツアーが行われ、その音源が05年にCD化された[「Live In Sherwood Forest'75」)。ヒレッジのソロ(バックはほとんどゴングだったのだけど)から長尺のナンバーが2曲入っているため、新生ゴングの瑞々しさというのは感じないけど、アレンのいた頃とは明らかに違う音となっている。
"Cat In Clark's Shoes"は、非常にジャズ的な演奏で、特に後半、マラーブは好き勝手に吹きまくる。