ボ・ディドレー、シドニー･ポラック、水野晴郎

書こう書こうと思ってるうちに日は過ぎてしまいました。
ご冥福をお祈りします。

ボ・ディドレー

ミシシッピー州出身の黒人ブルーズマン。白人ロックを中心に聞いてきた僕にとって、多くのブルーズマンは、名前だけの｢偉人｣に過ぎなかったけど、この人は違ったブルーズと言うよりはロックンロールに近い。ボ・ディドレー･ビートと言われるアタックの強い独特のビートが印象的。80'sにロン･ウッドと組んでアルバムを出したことが、僕にとって名前を知るきっかけだったけど、ピーター･バラカンのラジオでよくかかった事も印象深い(特に"Pretty Thing"のかっこよさったらなかった）。あの変形gはグレッチだそう。6/2に79歳で死去。

シドニー・ポラック

　　
インディアナ州出身の映画監督。少なくとも80's半ばまで、僕にとってポラック印なら安心だった。心のひだに触れるようなドラマから、エンターテイメントまで、手垢の付いた言い方だけど人間が描けていた作品が多い。ただ60'sの、初期の監督作品が未だDVD化（｢いのちの紐」にいたってはヴィデオ化もされてなかった）なので、この機会に何とかして欲しい。5/26にガンで死去。73歳
　　作品リスト(抜粋)
1 いのちの紐('65) 未見
2 雨のニュー・オリンズ('66)　テネシー･ウイリアムズ原作、レッドフォード
3 インディアン狩り('68)
4 泳ぐ人('68)
5 大反撃('69)　戦争もの
6 ひとりぼっちの青春('69)　ニュー･シネマ
7 大いなる勇者('72)　レッドフォード
8 追憶('73)　レッドフォード
9 ザ・ヤクザ('74)　
10 コンドル('75)　アクション、レッドフォード
11 ボビー・デアフィールド('77)　未見
12 出逢い('79)　レッドフォード
13 悪意の不在('81)　未見
14 トッツィー('81)　コメディ、ホフマン
15 愛と哀しみの果て('85)、レッドフォード
16 ハバナ('90)、レッドフォード
こうやって見るとレッドフォードの起用が多い。２はナタリー･ウッドとブロンソン共演のメロドラマで大好きなやつ。３はこの邦題がDVD化を邪魔するか(でもテープにはなった）。４はフランク･ペリー監督のニューシネマでノー･クレジットながらポラック監督の部分もあるという。５は地味な戦争もの(但しアクションと言うよりはドラマ）、６は暗いニューシネマ。７は自然派のドラマ。８は有名なメロドラマで共演はバーバラ・ストライザンド。９が意外な題材。東映任侠ものへのオマージュか。１０がスパイ･アクション。１１は未見のレーサーもの。１２はジェーン･フォンダとレッドフォードのドラマ。１３はサリー･フィールドとポール･ニューマンのサスペンスドラマ(?)　１４は大傑作コメディ（ジェシカ･ラングとテリー・ガー）。１５はディッセーネン原作のメロドラマでメリル･ストリープ共演。

水野晴郎

映画評論家。かつて日テレの「水曜ロードショー」(後に「金曜ロードショー」)で長年ホストをつとめ、日本の吹き替え映画のTV放映、及び洋画の普及に大いに貢献した1人。荻昌弘、淀川長治そして水野晴郎と長年TVの映画放送にかかわった重鎮が亡くなり、あとは木村奈保子と高島忠夫だけになった(失礼！)。