shadow#2


■Shadows Of The Night / Rachel Sweet
62年生まれなんで同級生だ、レイチェル・スウィートとは。オハイオ州アクロン出身で6歳から音楽活動をしてたというが、英Stiffと契約し16歳でデビュー。パワー・ポップな音とパンチの効いたキュートなvo、ややぽっちゃり気味だがファニーなルックスで、日本でも音楽誌の表グラヴィアを飾ったりした。デビュー盤「Fool Around」は英仕様、米仕様が日本盤でそれぞれ出るなど、ビクターのほうも売る気は満点だったが、81年にCBSに移籍してリリースされたのが「・・・And Then He Kussed Me」('81)。当時は化粧濃いなあという感じだったが、今見るとbitchな印象もある。べちょっとした歌い方にロニー・スペクターとの共通項を見出したスタッフが、クリスタルズ〜ロネッツのスペクター・ナンバーをカヴァーさせ、それがこのアルバムの中核になっている。今までの路線から、アメリカのパワー・ポップ路線へシフトチェンジ。しかもキーワードは当時のトレンド、Back To The 60's だった。レックスのレックス・スミスとのデュエット,"Everlasting Love"がヒットはしたが、こういう甘い曲よりも、"Streetheart"、"Party Girl"といった都市のロックを感じさせるナンバーがいい。その最右翼がDL・バイロン(アリスタに1枚しか残せなかったストリート系のロックンローラー)のペンによる"Shadows Of The Night"で、82年にパット・ベネターがカヴァーしてヒットさせるが、レイチェルのヴァージョンの方が先。しかもドラマティックな展開。

Stiff時代のヒット"B-A-B-Y"。