soldier#2

Heart Food (Spec)
■Soldier Of The Heart / Jusee Sill
ここ10年くらいの日本でも再評価めざましい人*1では、ヴァシュティ・バニヤン*2か、
Just Another Diamond Day
このジュディ・シルでしょう。ファーストは、Asylumレーベルの第1回リリースの1枚*3という話は昔から有名でしたが、とにかくリリース枚数が少なかったのか、90'sに入るまでその種のものに強い店でもなかなか見かけず、壁の花としても見かけることが少なかった事を覚えてます。そのファーストは結局なんばのレッド・ルースターで購入したのが90'sに入ってからでした。99年にワーナーがファーストとセカンドを世界初CD化(名盤探検隊です)し、萩原健太さんのライナーでジュディがすでに亡くなっていたこと、さらにヘロイン問題など壮絶な人生だったことを知った次第。この時点ではまだ再評価という程ではありませんでしたが、その後Rhino Handmadeがボーナス・トラックを盛り込んだCDをリリースしたり*4ジム・オルークがmixした未発表だった幻のサードLP「Dream Come True」やBBC音源*5がを米Waterがリリースしたり、日本でも若いバンドがリスぺクトとして、ジュディの曲をカヴァーしたりと次第にこの遅れてきたsswの評価の機運が盛り上がってきました。
幾分地味なファーストに比べると2枚目「Heart Food」は、ジム・ゴードン(ds)、クリス・エスリッジ(b)、バディ・エモンズ(steel)、スプーナー・オールダム(kb)、ルイ・シェルトン(g)、ダグ・ディラード(g)らが加わった、フォーク・カントリー・ロック的な演奏のナンバー("There's A Rugged Road"、"Down Where The Valleys Are Low")にゴスペル的な弾き語り("The Donor")が混在したヴァラエティに富んだ内容です。
"Soldier Of The Heart"は軽快なリズムで、戦場にいる兵士(おそらくはヴェトナムでしょう)に自分の心をお守りとして送るよ、と歌われる歌。アルバムでも印象的なナンバーです。

*1:再評価というか、時間が経過した上での初めての評価ですね、日本の場合

*2:この人の場合もオリジナル・リリース時には存在がほとんど知られてなかった

*3:同時リリースはデイヴィッド・ブルーの「Stories」

*4:それらは編集され「アサイラム・イヤーズ」として後に再リリース

*5:下の動画「Old Grey Whistle Test」もそうですが、本国以上に英国での評価はあったらしい