only#3

Upstairs at Eric's
■Only You / Yazoo
無機質なテクノビートとソウルフルな女性voというミスマッチがウケた曲〜それがヤズーの"Only You"でした。ヤズーは、ディペシュ・モードのヴィンス・クラーク(electronics)が女性シンガーのアリソン・モイエ(vo)と組んだデュオで、いわゆるエレクトロニック・ポップと呼ばれるジャンルですが、哀愁のメロディーとモイエのvoが、テクノポップの無機質な感じを超えています。"Only You"(英#2)、"Don't Go"(英#3)、"Nobody's Diary"(英#3)の3曲のヒットを出し、「Upstair's At Eric's」('82)、「You And Me Both」('83)というアルバムを出してあっけなく解散。グループ名は米ブルーズのレーベルから取られたらしいですが、混同を避けるためにYazooからアメリカではYazに変えたなんて話も伝わって来ました。今年に入って再結成される(た)という話もききました。

有名なマネキンのクリップ

Top Of The Popsにて
思えば打ち込みによるダンス・ミュージックというのは現在では当たり前なわけで、意識としてはずいぶん早かったわけですね。"Don't Go"の曲のセンスは、今でも十分通用します(下世話で好きではないですが…)

解散後、クラークはアッセンブリを経てイレイジャーを結成。モイエはソロになり"All Cried Out"や"That Ole Called Love"をヒットさせました。

このジャジーな曲は、シャーディーやD・C・リーなどを思わせます。

ヤズーの"Only You"を意識したのは、フライング・ピケッツがアカペラ・ヴァージョンでカヴァーしたものを聞いてからなんで相当遅かったと思いますが(84年頃)、

この曲はウォン・カーウェイ監督の映画「天使の涙」('95)にも使われました。