queen#3

Juice
Queen Of Hearts / Juice Newton
ジュース・ニュートンのこと覚えていますか?ニュー・ジャージー出身のカントリー系の女性シンガーで、75年にはジュース・ニュートン&シルヴァー・スパーとしてRCAからデビュー。3枚のLPを出しましたが、パッとしなかった存在でした(カントリー・ロックと言われてますが未聴です)。カーペンターズがヒットさせた"Sweet Sweet Smile"の共作者(オッサ・ヤングとの共作)として名前が知られるようになったのが、78年ごろです。この頃にCapitolからソロデビュー。
81年の3作目「Juice」から、#1ヒットの"Angel Of The Morning"が生まれました。

この曲はもともとはおめめパッチリのキュートなポップ・シンガー、メリリー・ラッシュの68年のヒット(#7)でした。作者はチップ・テイラー*1でメリリーの日本盤CDの長門芳郎さんのライナーによれば、最初にレコーディングしたのはテイラーの秘蔵っ子のイーヴィー・サンズ*2だったとのこと。他にもスキーター・デイヴィスや英国のPP・アーノルド*3のカヴァーもあります。
Angel of the Morning: The Complete Bell Recordings
PP@Beat Club

その#1ヒットに続いたのが#2まで上がったハンク・デヴィート*4作の"Queen Of Hearts"です。

そこまでヒットするとは少し意外でしたが、この曲のオリジナルは、おそらく79年にSwan Songからリリースされたデイヴ・エドモンズの「Repeat When Necessary」のヴァージョンでしょう。
Repeat When Necessary

ジュース・ニュートンのピークは間違いなく、81〜2年で次の「Quiet Lies」も「Juice」の余波でヒットしました。僕が覚えてるのはその次の「Dirty Look」で、ゾンビーズの"Tell Her No"をカヴァー。原曲の良さを全く殺したarrとあの頃は思っていたのですが、今聴くとそんなにダメじゃない気もします。

その後80's〜90'sはカントリーのフィールドで活躍しています。86年にはエディ・ラビットとのデュエットの"Both To Love Each Other"がカントリー・チャートの#1になっています。

*1:ゴーゴーニ、マーティン&テイラーで知られるsswですが、60'sには"Wild Thing"、"Any Way That You Want Me"などヒット曲の作者として有名でした。俳優ジョン・ヴォイトの兄です

*2:自転車で有名なA&Mからファーストとブルー・アイドソウルなセカンド、AORなサードはどれも印象が違いますね

*3:Immediateレーベルの黒い歌姫。奇抜なカツラのジャケットのせいでどんな顔なのか分かりにくいですが…スモール・フェイシズとの交流も有名です

*4:エミルー・ハリス周辺のsteel奏者で二コレット・ラーソンの最初の旦那でした