music#2

Who Will Save the World
■Music Is The Food Of Thought / The Groundhogs
グラウンドホッグスというとリーダーのトニー・マクフィー(g,kb,vo)の禿げあがった頭ばかりが目に付いてしまうのですが、日本での知名度とは裏腹に英国では、本格的なブルーズ・ロック・バンドとして一目置かれていたようです。マクフィー、ピート・クルクシャック(b)、ケン・パステルニク(ds)の3人組で、デビューは67年。ジョン・リー・フッカーやチャンピオン・ジャック・デュプリーの全英ツアーのバックを務めたり(そもそも64年のフッカーのツアーの為に結成されたという話もあります)と、シカゴ・ブルーズの学究肌なところを見せてます。
転機となったのは全英#8となった3枚目「Thanks Christ For The Bomb」('70)で、いわゆるブルーズ・ロックの枠を飛び出したプログレッシヴ・ブルーズ・ロック(そんな言葉があるのか?)を展開しているようです、
Thank Christ for the Bomb
といってもホッグスで聞いたことあるのは、アメコミ風ジャケが楽しい、72年の「Who Will Save The World?」だけなんですが。
いわゆる重さとは無縁の軽い、シャープなリフ中心のサウンドですが、ルーツにはやはりブルーズがあります。せいいっぱい重く見せようとしている"Music Is The Food Of Thought"も、軽さは否めませんけど、悪くないです。オープニングの"Earth Is Not Room Enough"では、小気味よいリフが連発されますが、合間を縫って聞かれるmelotornもいい味を出しています。harmoniumを使った"Amazing Grace"では、驚愕のフレーズを交えマクフィーは弾きまくりますが、この有名なトラッドをこんな形にしてしまうというのも結構すごいものがありますね。
このアルバムは#8まであがったヒット作です。