come#2


■Our Day's Gonna Come / Moonrider
英Anchorレーベルといえば、"How Long"のエースで一発当てた所ですが、ニッチ・ポップにふさわしいマイナーどころ、玉石混合感たっぷりというか、なんでもありな感じです。ブル−ズ系ハードロックのストレッチ*1、ディスコっぽいケイドゥ・ベル*2
You Can't Beat Your Cado Belle
女性sswのスーザン・ウェッブ*3、スクラウンジャーなどが 
いましたが、元トゥモロウ*4のキース・ウエスト(vo)、元アニマルズ、ファミリー、スタッド*5のジョン・ワイダー(g,vo)、元トライフル*6のチコ・グリーンウッド(ds)、元クィーヴァーのブルース・トーマス*7による「スーパー・グループ」がこのムーンライダーです。当時日本盤は東芝EMIから出ましたが、ブリティッシュの連中がこんなふぬけなウエストコースト(当時流行ってました)もどきをやる必然性がない、と総スカンでした。当時はまだニッチ・ポップという発想もなく、ブリティッシュなら、ハードロック、プログレ、ブルーズ・ロック、グラムでなければならないという狭い認識でした。とは言ってみても、この4人のバックグラウンドから想像できる音ではありません。ポップでメロディアスでありながら、ルーツにはブリティッシュを感じさせる「イギリスのアメリカ」です。カントリー・ロック、スワンプといったムードよりはもう少し都会的であり、英国の(数多い)スティーリー・ダンといった味わいもあります。曲はk共作を含めほとんどウエストによるものです。この"Our Day's Gonna Come"は、フェイズシフターを使ったスモーキーなgソロがたまらないナンバーで、僕はこのLPの中で一番気に入ってます。英国のイーグルス的なトーンです。

*1:Air Cut」期のカーヴド・エアーのカービーがいました

*2:マイク・オールドフィールドのところで有名になるマギー・ライリーをフィーチャー

*3:sswジム・ウェッブの妹

*4:スティーヴ・ハウをフィーチャーした60'sサイケ

*5:テイストのリズムセクション

*6:Dawnレーベルのブラス・ロック

*7:この人の場合は後にエルヴィス・コステロ&アトラクションズと言った方が通りがいい