man#3

ICEBERG / KAMIKAZE
■Looking For A Man / Deke Leonard
そもそもマンそのものがわかりにくいので、メンバーのソロなんてもっとわけわからんに違いない、というのは当たってますが、熱心に英ロックを聴いてた頃はこんなものにも手を出してたんですねえ。確か新宿ユニオンで買った英UA盤LPです。
まずマンの事。非常に多くのメンバーが出入りしてる事が余計にマンの音楽を分かりにくくさせてますが、鈴木祐さんが「基本的には「ジャム・バンド」であり、グレイトフル・デッドにも通じるダラダラ感が持ち味」(「英国ロックの深い森」より)と書かれてます。プログレとも、ブリティッシュ・シスコ・サウンド(!)*1とも、パブロックとも評された(まあ時期によっても違うんでしょうが)マンの音楽を見事にあらわしていると思います。マイク・ジョーンズ(g,vo)、ディーク・レナード(g,vo)、ジェフ・ジョーンズ(ds)、クライヴ・ジョン(kb,vo)、レイ・ウィリアムス(b)のメンバーでスタートし、テリー・ウィリアムス(ds)、マーティン・エース(b)が加わった時期、ニュートロンズを結成するフィル・ライアン(kb)やウィル・ヨート(b)が加わった時期など、様々ですが、僕が一番聞きやすいと思うのが、「Rhinos,Winos+Lunatics」('74) の頃です。
Rhinos Winos & Lunatic
ちょうどヘルプ・ユアセルフのマルコム・モーリー(kb,g,vo)とケン・ホエーリー(b)が加わっていた頃。
その少し前の73年にリリースされたのがレナードの初ソロ「Ice Berg」(UA)です。バックには、すでにマンを抜けフライング・エーシズを結成していたエース(b)やヘルプ・ユアセルフのデイヴ・チャールズ(ds)も加わっています。レナードのソロがマンの音楽とどう違うのか?とかは、残念ながらよくわからない(そこまでマンの音楽を聴いていない)のですが、牧歌的な"Nothing Is Happening"は、フーのジョン・エントウィッスルのソロに通じるものもありますし、"Looking For A Man"での弾きまくるgプレイはやはりギタリストのソロだな、と感じさせます。切り込むようなソリッドで鋭いg(スライドプレイを含め)は、やはり一聴の価値はありますね。

*1:QMSのメンバーと交流があった事とも関係がありますね