home#2

Paladin
2■Carry Me Home / Paladin
パラディンは、2枚目「Charge」がロジャー・ディーンの手によるジャケットな事と、
CHARGE
Bronzeからのリリースという事もあって、プログレと言う認識がありますが、71年のファースト「Paladin」は全然そういう感じではありません。僕がこのバンドの事を知ったのは、スナフーから初期のホワイトスネイク(その間にプロコル・ハルムがありました)に参加したピート・ソリーのいたバンドというつながりでした。ホワイトスネイクにおいては、結局のところジョン・ロードイアン・ペイスの参加によって追い出されしまったソリーといい、デイヴィッド・ドウル(ds)、ブライアン・ジョンストン(kb)の元ストリートウォーカーズのコンビといい、UKスワンプとかイギリスのアメリカとか言われた連中とパープルの末裔がつながりがあった事が、今の僕の英ロック観につながっていておもしろいです。
テリー・リードのバンドにいたキース・ウエッブ(ds,perc)とソリー(kb,vn,vo)が、デレク・フォリー(g,vo)、ピート・ベケット(b,vo)、ルー・ストーンブリッジ(p,vo)を加えて結成したのが、パラディンです。僕の手持ちのLPは、米Epicから出たジャケット違いで、おまけに曲順を変えてある代物です。Bronze原盤ではラテンロック風味の"Bad Times"から始まり、このバンドの立ち位置(2台のkbをフィーチャーしたロック)が明らかになるのですが、米盤ではシングルのB面の"Giving All My Love"から始まり、フツーの歌ものの英ロックな印象になってしまいます。この"Bad Times"や"Fill Up Your Heart"などパーカッシヴなorganの使い方は、結構グルーヴを感じさせ古く聞こえません。
"Carry Me Home"は、フォリーの派手なgとvoをフィーチャーしたコンパクトにまとまったハードロック。71年と言う時代には珍しいメロディアスな感じです。dsソロの入った前時代的な"Dance Of The Cobra"はまあおいとくとしてもね。